「ブライトンの攻撃力低下に繋がる」三笘薫のウイングバック起用を番記者はどう評価した?「相手DFを悩ませたが...」【現地発】

2023年11月02日 リッチー・ミルズ

フルアムと7回対戦して1度も勝利をしていない

フルアム戦でウイングバックでプレーした三笘。(C)Getty Images

 苦手とする相手に、またも勝てなかった。

 10月29日にホームのアメックススタジアムへフルアムを迎えたブライトンだったが、1-1の同点で試合は終了した。見ているだけでもフラストレーションの募らせる試合だっただけに、ピッチにいた選手たちにとっては、より一層ストレスが溜まる一戦だったに違いない。

 幸先は良かった。シーガルズ(ブライトンの愛称)は、26分にFWエバン・ファーガソンがこの試合で自身に初めて巡ってきたチャンスをあっさりと仕留めてみせた。ゴールの少し前には、パスカル・グロスが敵のMFジョア・パリーニャから顔面に肘打ちを食らってピッチに倒れこんだが、レフェリーがレッドカードを出すことはなかった。

 その後もロベルト・デ・ゼルビ監督率いるチームは優勢に試合を進めながら、追加点がなかなか取ることができずにいた。すると、雨が強くなってきた20分に、前半に退場すべきだったパリーニャが豪快にミドルシュートを叩き込み同点に追いつかれてしまう。
 
 そこから試合終了まで、ブライトンは積極的に攻めたもののゴールへのカギを見つけ出せず、一方のコッテジャーズ(フルアムの愛称)は勝点1を手に西ロンドンへ帰っていくことに成功する。

 この引き分けにより、ブライトンは2017年のプレミアリーグ昇格以来、フルアムと7回対戦して1度も勝利をしていないことになる。

 前回2月に対戦した際も、絶好調で無双状態にあった三笘薫がオランダ代表のケニー・テテに抑え込まれ、マルコ・シルバ監督率いるチームに0-1で敗れている。それだけに、非常に印象に残る試合だったのを覚えている。

 この日のブライトンの3-4-2-1を採用したため、左ウイングバックとしての起用となった三笘は股関節のけがにより出場できなかったテテではなく、今夏にレスターから移籍したティモシー・カスターニュと対峙した。

 普段より守備が求められる役割を担ったが、序盤からカスターニュを悩ませるプレーを仕掛けていく。開始6分には、イゴールからのスルーパスを受けたMFアダム・ララーナがポストプレー。その横をオーバーラップしてタイミングよくパスを受けた三笘は、カスターニュを置き去りにしてボックス内にドリブルで進入。マイナスのパスは、敵のDFにカットされたが早くも危険なプレーで、相手のゴールに迫った。

【動画】フルアム戦で三笘薫が披露したドリブル突破

次ページ時間が経つにつれてブライトンの選手たちの動きが鈍り出した

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