【プレミアリーグ|冬のマーケット総まとめ】発展著しいストークが再び大金投下。一方でビッグクラブは「静か」だった

2016年02月04日 山中忍

ビッグクラブは目立たず。不振のチェルシーも動きは鈍く…。

今冬の最高額となる1830万ポンドでストークが獲得したフランス代表MFのインブラ(右)。“ヴィエラ2世”と謳われる23歳の逸材だ。

【全20チームの刷新規模】
大:ノーリッジ
中:ボーンマス、ニューカッスル、サンダーランド、ワトフォード
小:チェルシー、クリスタル・パレス、エバートン、レスター、リバプール、サウサンプトン、ストーク、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン、ウェストハム
極小:アーセナル、アストン・ビラ、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、スウォンジー、トッテナム
 
 プレミアリーグの20クラブが投じた移籍金の総額は、過去5年間の冬のマーケットで最高の1億7500万ポンド(約297億5000万円)。昨夏と合わせたシーズンの合計は10億ポンド(約1700億円)を突破した。しかしながら実際には、そうした事実とは裏腹に冬のマーケットは静かなうちに幕を閉じた印象が強い。

【2016年欧州冬のメルカート】新天地を求めた主な選手まとめ
 
 移籍金の最高額は、ストークがフランス代表MFジアネリ・インブラ(ポルトから)の獲得に投じた1830万ポンド(約31億1000万円)。たしかにクラブ史上最高額であり、ステベン・エヌゾンジを昨夏に放出(セビージャへ)して生じた中盤中央の穴を長期的に埋める賢い補強と言えるだろう。ただ、イングランド国内での知名度は低く、インパクトは小さかった。
 
 予想に反して静かだったのが、いわゆるビッグクラブ。大型予算と積極補強が見込まれながら、戦力外だったビクトール・バルデスら一部メンバーの放出に留まったマンチェスター・Uが、その象徴だろう。
 
 実質的な補強は、アーセナルが中盤にモハメド・エルネニー(バーゼルから)を加えた程度。13位で1月を終えたチェルシーは、ラミレスの売却で江蘇蘇寧(中国)から2100万ポンド(約35億7000万円)の利益を得たが、肝心の補強はFWアレッシャンドレ・パットをコリンチャンスから半年のレンタルで獲得する「賭け」に留まった。

次ページ巻き返しを狙うニューカッスルは、国産の2人の有望株を獲得。

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