まさに少数精鋭。上田綺世や菅原由勢ら“オランダ勢”の現在地。日本代表に直結、5大リーグへのステップアップも視野に

2023年09月16日 河治良幸

小野伸二が登場して話題に

今夏にフェイエノールトへ新天地を求めた上田。オランダ王者で輝きを放てるか。(C)Getty Images

 オランダリーグには、これまでフェイエノールトでUEFAカップ(現・ヨーロッパリーグ)を制した小野伸二(現・北海道コンサドーレ札幌)をはじめ、多くの日本人選手が足跡を残し、日本代表での活躍にもつなげてきた。

 一方、ここ数年は日本企業がオーナーのシント=トロイデンなど、ベルギーから欧州での挑戦をスタートする傾向もあり、現在も1部だけで14人もの日本人選手が所属している。

 そうしたなかで、今夏はFW小川航基がJ1の横浜FCからエールディビジ(オランダ1部)のNECナイメヘンに移籍して、開幕戦からスタメンで活躍。J2のファジアーノ岡山から、今年のU-20ワールドカップに出場した佐野航大も加わった。

 さらにベルギー1部のサークル・ブルージュで昨季22得点を記録した日本代表FW上田綺世が、オランダ王者のフェイエノールトに移籍。クラブの公式SNSでは加入の告知動画に、レジェンドの小野伸二が登場して話題になった。
 
 日本代表DF菅原由勢はAZで5シーズン目を迎えて、23歳にしてクラブの顔になってきている。またU-22代表のエース格である斉藤光毅も、ベルギー2部ロンメルからオランダ1部スパルタに移籍して2年目で、現地の公式ガイドブックにインタビューが載るなど、オンオフで中心的な立場を確立している。

 まさに少数精鋭といった"オランダ勢"からは、上田と菅原が日本代表のメンバーに名を連ねているわけだが、今後の活躍次第では小川にも十分チャンスはあるし、来年にパリ五輪の最終予選と本番を控える斉藤も、「めちゃくちゃ活躍してれば(A代表に)呼ばれると思うので。そこは常に狙っていかないといけない」と"A代表経由パリ行き"に並々ならぬ思いを持っている。

 間違いないのは、オランダで良いパフォーマンスを継続していれば、A代表に絡んでいけるということ。無論、誰も現状に満足している選手はおらず、5大リーグの強豪クラブにステップアップしていくことも含めて、高い向上心で厳しい環境に身を投じているのが現在のオランダ勢に共通していることだ。

【PHOTO】2023年夏に欧州で新天地を求めたサムライたち

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