「そこまで覚えてるの?(笑)」。新潟Lの上尾野辺めぐみが驚く川澄奈穂美の記憶力。37歳となった今も現役を続けられている秘訣は...

2023年09月09日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「上手だったので、印象に残っています」

子どもの頃から共にプレーする川澄(左)と上尾野辺(右)。まさに“盟友”だ。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 アルビレックス新潟レディースに電撃加入した川澄奈穂美と、同クラブ一筋でプレーする上尾野辺めぐみの"同い年・幼なじみ"対談。全4回シリーズで、本稿が最終回。2人のパーソナルな部分にフォーカスし、出会いや37歳となるシーズンまで現役を続けてこられた秘訣などを語ってもらった。

――◆――◆――

――お二人が最初に出会った時の印象を教えてください。

川澄 上尾野辺は覚えてないかも(笑)。

上尾野辺 一人ちっちゃい子がいて。自分よりは大きかったと思うんですけど、ちょっとちょこまかした子がいるな、という感じで。一緒にサッカーをしてみたら、最初からすごくプレーが合うというか、そういった記憶はありますね。 

――川澄選手は、練習初日の様子を覚えているとお聞きしました。

川澄 見学に来た時に、知らない子で、練習の冒頭で紹介もなくて。「ジョギングについてきている子がいるな、サイズ的に幼稚園児だろうな、可愛いな」と思っていたら、ウォーミングアップが終わったあとに、コーチが「今日の練習に参加している子で、なほと同い年だよ」って、みんなの前で紹介して。「同い年なんだ」と思って(笑)。でも、ボールを触ったらすごく上手だったので、印象に残っています。

上尾野辺 私は、そこまでは覚えていないですね(笑)。

川澄 今でも覚えています。グラウンドを(手で右回りを示しながら)こっち周りで走っていました。

上尾野辺 そこまで覚えてるの? (笑)。

川澄 覚えてる、覚えてる(笑)。
 
――上尾野辺選手は、どのあたりから覚えているのでしょうか?

上尾野辺 うーん、出た大会とか試合とか、まあ、そういう印象っていうのは、まあ、ある程度は残っています。 最初の出会いは、あんまり覚えてないですけど、ある程度は覚えてますよ(笑)。

――子どもの頃から同じチームでプレーし、日本女子代表でも共闘。まさに"盟友"のお二人ですが、今現在、なでしこジャパンのメンバー入りを狙っているのでしょうか?

川澄 「狙っているか」と聞かれれば、「狙っていない」が答えです。なでしこジャパンは、監督が必要だと思う選手が呼ばれる場所だと思います。指定席もないです。その構想に入って呼ばれるのであれば、もちろんその日本のために戦うという気持ちはあります。 

 でも、今、構想のなかに明らかに入っていないのは分かります。今まで、代表ですごく良い思いもさせてもらいました。良い仲間に恵まれてプレーができていて、キャリアを重ねてきました。

 昔は、もちろん、クラブチームありきなんですけど、代表に入りたいという気持ちが、結構な大枠を占めてサッカーをしていたんですよ。ただ、今は「代表に入りたい」「アピールするぞ」というよりは、とにかく、このクラブを強くして、このクラブでタイトルを取りたいという思いのほうが非常に強いので、狙っているかって聞かれれば、バツを出します。
 
上尾野辺 一緒ですね。結果を出して、認められれば、代表というところもあると思うんですけど。 やっぱり、今、新潟がメインで、全力を注いでいます。

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