「『やらかした』と思いました」湘南の畑大雅が鹿島戦のアシストを回想。U-22代表は「選ばれたからには頑張りたい」

2023年09月03日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

「悔しさを晴らしたい」

鹿島戦で鈴木章のゴールをアシストした畑。写真:福冨倖希

[J1第26節]湘南 2-2 鹿島/9月2日/レモンガススタジアム平塚

 湘南ベルマーレは9月2日、J1第26節で鹿島アントラーズと対戦し、2-2の引き分けに終わった。

 試合は8分に佐野海舟のゴールで鹿島が先行するも、徐々に湘南が中盤のバトルを制し始め、流れが一転。35分に小野瀬康介のヒールパスを大橋祐紀がダイレクトで振り抜き、同点に。43分には畑大雅の横パスを受けた鈴木章斗が右足で強烈なミドルシュートを放ち、逆転に成功した。

 後半の立ち上がりも勢いそのままに湘南が好守からペースを掴んだが、チャンスを決めきれずに時間が進むと、少しずつオープンな展開に。互いに攻め合いのような形になったなかで、終盤にアウェーチームがPKを獲得。これをアルトゥール・カイキが落ち着いて決めて同点となり、そのまま試合終了。勝点1を分け合ったが、強度の高い好ゲームだった。

 試合後、チームの2点目に絡んだ畑が取材に応じた。鈴木章が見事なシュート技術で決めきった一発だったが、起点は右ウイングバックを駆ける26番だった。

 自陣でボールを受けると敵陣深くまで運び、相手DFと1対1の局面に。一度はボールを失うも、即時奪回し、鈴木章にボールを渡したことでゴールにつながった。
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 得点シーンについて、畑は次のように振り返った。

「正直、奪われた時は『やらかした』と思いました。『なんとかしないと』と、頑張って奪い返しました」

 鹿島戦で得点に絡んだ畑は、9月6日からバーレーンで開催されるU-23アジアカップ予選に臨むU-22日本代表にも選出されている。

 パリ五輪の出場権をかけた戦いでもある同大会。「正直、チーム状況を考えれば行っていいのか悩んだ」と前置きをしながら、世代別代表に臨む意気込みを次のように語っている。

「パリ五輪の予選的な意味合いもある重要な大会なので、選ばれたからには頑張りたいです。前回の代表活動では出場機会がなかったので、悔しさを晴らしたいです」

 U-22日本代表でも持ち前の馬力を活かし、サイドの攻撃を活性化させるか。また、約1週間の代表活動を通じて得たものを、最下位に沈むチームに還元できるか。

 畑の奮闘が、クラブにとっても個人にとってもポジティブなものになることを願いたい。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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