「久保には残って欲しかった」アトレティコ戦で遭遇したマジョルカサポがこぼした本音。“圧力鍋”メトロポリターノでは、日本で目にしない驚きの光景が...【マドリードを巡る旅|前編】

2023年08月30日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「テクニックはチームで飛び抜けていたよ」

久保について話してくれたマジョルカのサポーター。(C)SOCCER DIGEST

 スペインの首都マドリードは、レアル・マドリード、アトレティコ・マドリード、ヘタフェ、ラージョ・バジェカーノと今季のラ・リーガを戦う4チームが本拠地を置く。昨シーズンまで柴崎岳が所属していたレガネスなどもある、いわば"サッカーどころ"だ。

 もちろん、人口約330万人の大都市とあって、観光スポットも豊富。スペインサッカーと観光の両方を楽しむなら、ぜひ訪れたい街だ。

 4月にマドリードを訪れた時は、R・マドリードの試合は日程上合わず、アトレティコ・マドリード対マジョルカの一戦を取材した。キックオフは18時半だったため、地下鉄「LEGAZPI」駅の近くにあるアトレティコのペーニャ(ファンクラブ)のサポーターが集まる店『PEÑA ATLETICA LEGAZPI』へ足を運ぶ。ただ、この日は平日で、まだ昼過ぎだったため、ファンの姿はなかった。

 その後は、マドリーの中心地を街歩き。地下鉄「SOL」駅を出て、その前の広場プエルタ・デル・ソル、マヨール広場、サン・ミゲル市場などを巡る。この市場には、その場でタパス(小皿料理)を食べられる店が少なくなく、観光客で賑わいを見せていた。

 その周辺には、歴史のあるサンダルや帽子などの専門店が並び、ショッピングにも最適だ。中には、グミのみを販売している店もあり、外から見ても色鮮やかだった。

 そこから徒歩で、アトレティコがタイトルを獲った時にファンが集まるネプチューン広場、そこから500メートルほどの距離にある、R・マドリーが戴冠を果たした時にサポーターが集うシベレス広場へ。この中央にある女神像に、R・マドリーのキャプテンだったセルヒオ・ラモスやマルセロがマフラーを掛けていたシーンが思い出された。
 
 さらにコロンブスの像があるコロン広場まで歩き、地下鉄に乗って、アトレティコの本拠地シビタス・メトロポリターノに向かう。

 駅を降りると、赤と白のシャツを着たファンでごった返していた。その中から、マジョルカのファンを見つけ出し、2019-2020、2021-2022シーズンに在籍していた久保建英(現レアル・ソシエダ)について話を訊いてみる。

「タケには残って欲しかった」
「テクニックはチームで飛び抜けていたよ。でも、(現監督のハビエル・)アギーレはもっとファイトできる選手を好む。質でプレーするタケには合わないよね」
「もちろん残留を望んでいたよ。タケは若いし、将来性があるからね」

 皆が退団を残念がっていた。

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