【リオ五輪予選】タイ戦・エリア別検証|中盤は遠藤、矢島に存在感。各エリアで競争激化の流れに!

2016年01月17日 本田健介(サッカーダイジェスト)

【ディフェンシブサード】初先発組は安定感を欠くも2試合連続無失点は評価に値。

CBとして2試合連続先発フル出場した岩波。ピンチも少なくなかったが、ここまでの無失点に大きく貢献している。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 戦前に抱えていたイメージ通り、タイは高い個人技をベースに積極的に攻めてきた。その対応に苦慮したのが今予選初先発を果たした亀川と奈良だ。不運な判定もPKを献上してしまった亀川は「ファーストプレーをミスしてしまったことで、消極的になってしまった」と、最後まで挽回できない悔しい出来となった。
 
 また奈良はフィジカル能力を活かしたハードチャージは光るも、ボールを持った際にもたつく場面があり、やや安定感を欠くパフォーマンスだった。
 
 それでも決定力の高くない北朝鮮、タイが相手だったとはいえ、2戦連続無失点で終えた守備陣は高く評価して良いだろう。
 
 タイ戦では圧力をかけられても北朝鮮戦のようにズルズルとラインを下げることなく、「良いラインコントロールができた」(岩波)と、修正力も見せている。
 
「俺たちが失点しなければ負けない試合が続く」(岩波)と、自信を深められているのも収穫と言える。
 
 日本は2連勝でグループBの1位突破を決めたが、準々決勝で対戦しそうなのはグループAのイランかカタール。より可能性が高いのは2節終了時でグループの2位につけるイランだろう。日本はイランとは2014年1月のU-22アジア選手権で3-3のドロー劇を演じている。それだけに、守備陣の働きはキーとなりそうだ。
 

次ページ【ミドルサード】矢島、遠藤が攻守のカギを握る存在に。サウジ戦でさらなるテストが可能に。

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