「センスの塊のようなレフティ」「ネクスト・ハーランド」海外識者を唸らせるセリエAの若手トップランナー6選【現地発】

2023年08月17日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

モドリッチを彷彿させるアウトサイドキック

ウディネーゼで注目のサマルジッチ。(C)Getty Images

 リオネル・メッシやカリム・ベンゼマ、セルヒオ・ブスケッツら一時代を築き上げた稀代の名手たちがクラブサッカーの第一線から退いた。その一方で、彼らからバトンを引き継ぎうるスター候補生も続々と出現している。

 とはいえ玉石混交のタレント群の中から"本物"を見極めるのは容易ではない。そこで今回は欧州現地の事情通たちに特別な才能を持った若手5人の選出をオーダー。2002年以降生まれた"トップランナー"をリーグごとに紹介していく。

 第3回はセリエA編(選出対象は22-23シーズン終了時にセリエAクラブに所属していた02年以降生まれの選手)だ。

●海外識者が選出した新世代の出世頭
デスティニー・ウドジエ(ウディネーゼ/イタリアU-21代表)
ラザル・サマルジッチ(ウディネーゼ/セルビア代表)
ラスムス・ホイルンド(アタランタ/デンマーク代表)
ファビオ・ミレッティ(ユベントス/イタリア代表)
エドアルド・ボーベ(ローマ/イタリアU-21代表)
トンマーゾ・バルダンツィ(エンポリ/イタリアU-21代表)

※ウドジエは今夏に保有元のトッテナムに復帰。
※ホイルンドは今夏にマンチェスター・ユナイテッドに完全移籍。

【PHOTO】2023年夏の移籍市場で新天地を求めた名手たちを一挙紹介!
 中堅やベテランを重用する文化が根強いイタリアにあって、目を見張る活躍を見せた若者たちがいる。
 
 まずはウディネーゼのウドジエだ。他を圧倒する際立った走力とMFとしても通用する技術力を併せ持ち、20歳ながらセリエAでの出場数が74試合と経験も豊富。22年の夏にトッテナムが買い取った(22-23シーズンは1年レンタルでウディネーゼに残留)事実が、このナイジェリア系イタリア人左SBの高いポテンシャルを示している。新シーズンにプレミアリーグのサプライズとなってもおかしくない。

 同じウディネーゼのサマルジッチも注目だ。U-21まではドイツ代表だったが、A代表は母国のセルビアを選択。テクニックとセンスの塊のようなレフティの攻撃的MFで、クレモネーゼ戦(31節)で見せたモドリッチを彷彿とさせる左アウトサイドキックはその証明だ。レギュラーを手にするまでにやや時間を要したが、それはフィジカルと戦術理解のレベルを高める必要があったから。10番タイプがインサイドハーフを務めるうえで乗り越えるべき関門は、すでにクリアしたと見ていい。
 
 

次ページテクニックとダイナミズムが持ち味のユーベの逸材。

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