【リオ五輪予選】パターンは残り8つ!? リオへの鍵を握る“手倉森ジャパン”のセットプレー

2016年01月15日 本田健介(サッカーダイジェスト)

北朝鮮戦で披露したのはふたつのパターン。

北朝鮮戦で披露したのは2パターンのみ。キッカーの山中は、手倉森監督から"温存"を指示されていたと言う。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 リオ五輪最終予選の初戦・北朝鮮戦で勝利を手繰り寄せたのは、入念に準備を行なってきたセットプレーだった。そのパターンの数を手倉森監督は「10個ほど」と話す。
 
 北朝鮮戦で見せたのは、そのうちのふたつだという。キッカーを務める山中は「(北朝鮮戦は)2種類に制限されていました。そのふたつでなんとかやってくれと言われました」と明かす。先制点の場面も「蹴るところは決まっていた」(山中)のだという。
 
「ニアのストーン(相手)の後ろをチームとして狙っていた」と、山中の左足からのボールは正確に植田の足もとに届き、貴重な先制ゴールにつながった。

 21分にはスルスルとファーに抜け出した岩波にボールを合わせるサインプレーも披露。頭での折り返しはゴールラインを割ったが、北朝鮮のDF陣は岩波を完全にフリーにしていた。

 手倉森監督と山中の話を総合すると、用意しているセットプレーの形は残り8つとなる。その各々をどこでどう使うのか、山中は笑みを浮かべながら「小出しにできればと思います」と語る。

 もともと守備に重点を置く手倉森ジャパンにとって、セットプレーからの得点はまさに理想の形と言える。果たして次戦のタイ戦ではいくつのサインプレーが見られるのか、その点に注目してゲームを見れば、面白さが増すのかもしれない。

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