【長友佑都|独占インタビュー】愛するインテルでの復活劇、そして日本代表への提言

2016年01月06日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

簡単な道に進むより、険しい道に進んだほうが、成果が出た時に成長できる。

クリスマスに実施した独占インタビュー。長友がインテルと日本代表について本音で語ってくれた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

――今日(2015年12月25日)はナイキが主催するセレクション、「NIKE MOST WANTED」に特別スカウトとして参加されました。まずはその感想を聞かせてください。
 
「上手な選手が多かったですし、自分自身も刺激を受けました」
 
――若いうちから「世界」を目指して戦うことは大事だと思いますか?
 
「間違いないですね。僕が10代の頃は世界を意識できてはいなかったですが、その意識ひとつで全然違うと思います。子供達には大きな夢を持って戦ってほしいですね」
 
――インテルの話を聞かせてください。様々なクラブからオファーが届くなど、2015年の夏はかつてないほどインテル退団の可能性が高まっているように見えました。それで残留を決めた最大の理由は?
 
「まず、自分の中でレギュラーを取り返せるという自信があったからですね。夏の段階ではかなり厳しい立場に置かれていましたけど、しっかり努力していれば、マンチーニ(監督)は見ていてくれるんじゃないかなと。それと、簡単な道に進むより、険しい道に進んだほうが、成果が出た時により大きく成長できるとも思っていました。だから、あえて厳しい道を選択したというのもありますね」
 
――夏の移籍市場でマルティン・モントーヤやアレックス・テレスなどライバルが加入し、サイドバックは一気に定位置争いが激しくなりました。それでもレギュラーを取り返す自信があったということですか?
 
「プレシーズンではほとんどサイドバックでプレーさせてもらえなかったですからね。トップ下やサイドハーフで使われていた。だから、マンチーニはサイドバックの僕を見てなかったんですよ。もしチャンスがもらえた時には序列を覆すチャンスがあるはずだって、そう思っていましたね」
 
――つまり、サイドバックで勝負できればチャンスはあるはずだと?
 
「そうです。マンチーニがサイドバックの僕を見て落第って判断したなら仕方ないですけど、ほとんど見ていない状態でしたからね。サイドバックで勝負できれば負けないって思っていました」
 
――とはいえ、セリエA8節までの出番はわずか10分間(途中出場の1試合)でした。焦りはなかったですか?
 
「う~ん、そこまで焦りはなかったですね。勝負の世界だからこういうフェーズもあるし、こういう時期も楽しもうって。それと、試合に出ないからこそ、自分のストロングポイントを伸ばそう、トレーニングで自分を高めようという思いもありました。だから逆に僕は、良い時期だなとポジティブに考えていました」
 
――具体的にはどんな部分を鍛えたのでしょうか?
 
「まず走力ですね。スピードとスタミナが自分の武器で、だからこそインテルと日本代表で戦えていると思っているので。原点に帰って、もう一回そこを見直そうと。スピードを活かした1対1の守備とか、自分の持ち味を鍛え直しましたね」
 
――帰国された際に、「当たり前のことを当たり前にストイックにやった」と言っていましたが、まさにそれを実践されたわけですね。
 
「そうですね。もう、それしかないですからね。自分のやれることをしっかりやって、あとは流れに身を任せようという気持ちでした」
 
――インテルのライバルと比べて自分のストロングポイントは?
 
「走力には自信があります。そこは勝てると思います」
 

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