天才少年を発見したバルサのカンテラで衝撃!クレの集まる店では久保建英の話題も「移籍して来ても十分やれる。だけど...」【バルセロナを巡る旅|後編】

2023年07月01日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

試合後に泣き出してしまう子もいるほど

バルサのベンハミンDに所属する天才少年アルシ君は、いつの日かトップで輝くのか。(C)SOCCER DIGEST

 バルセロナが4-0で快勝したベティス戦の翌日、バルセロナ市の中心地から車で20分ほどのところにあるバルサの練習場を訪れた。

 週末であれば、カンテラ(下部組織)のどこかのカテゴリーが試合をしており、ピッチに脇にあるベンチでは、家族が観戦をしている。現在U-16のチームに4男のシェーンがプレーしている、元オランダ代表FWのパトリック・クライファートも見に来る時があるという。

 時には、バルサやエスパニョールで活躍した元スペイン代表イバン・デ・ラ・ペーニャの姿も。現在は代理人を務めており、"原石"を発掘しているようだ。

 この日はトップチームの全体練習はなく、ベンハミンD(U-9)が試合をしていたのだが、はっきり言って上手すぎた。個人能力が高いだけでなく、GKからのビルドアップ、両サイドを使った"崩し方"が徹底されており、10点以上の差をつけていた(6-0から、スコアボードが動かったのは、相手への配慮なのか)。負けたチームは試合後に泣き出してしまう子もいるほどだった。

 バルサには地域のレベルの高い子どもが集まって来るとはいえ、8~9歳といえば、団子サッカーになりがち。ここまで戦術的に崩せるのは正直に言って、衝撃だった。

【動画】バルサの練習場で発見した天才少年のキレキレドリブル
 そのバルサで、天才少年を発見した。キレイな金髪をなびかせていた6番のアルシ・マルティネス・ペレス君で、手元の集計では4ゴール・3アシスト。ドリブルはメッシを彷彿とさせ、周囲も使える。感心したのは守備への切り替えの速さで、相手へのリスペクトも持っている。失点を重ねて立ち上がれない敵の選手に手を差し伸べる姿は、スターになる可能性を感じさせた。

 そのバルサのトレーニング場でトラムに乗って、カンプ・ノウへ行き、スタジアムツアーに参加。最も安いチケットで31.5ユーロ(約4700円)となかなかのお値段だ。

 日曜日だったため、観光客で混みあっており、トロフィールームにあるビッグイヤーと記念撮影できるコーナーには長蛇の列ができていた。ロッカールームや記者会見ルーム、ピッチレベル、ベンチなどを見学でき、ファンにはたまらないだろう。

 カンプ・ノウに併設されている公式ショップは、試合当日はごった返していたが、この日は落ち着いていた。別の日に訪れるほうがゆっくり買い物ができそうだ。

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