「タケには驚きだよ」至る所で久保建英の存在を感じた“美食の街”【サン・セバスティアンを巡る旅|前編】

2023年05月31日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

砂浜では女子サッカーの試合が行われていた

久保建英がプレーするソシエダの本拠地がサン・セバスティアンだ。 (C) AFLO

 久保建英の所属するレアル・ソシエダの試合を観戦にサン・セバスティアンを訪れるなら、ぜひ街歩きや美味しい料理を堪能してはいかがだろう。

 スペイン北部のバスク地方にあるサン・セバスティアンは、街並みがきれいで中心地から徒歩10分足らずで海にも出られる。海岸線に沿って遊歩道があり、景色を堪能できる。夏には海水浴客で賑わう砂浜では、女子サッカーの試合が行われていた。

「美食の街」としても有名で、ミシュランの星が付いたレストランが多数存在している。ただ、高級店に行かなくても料理を十分に楽しめる。

 旧市街にバルが多数立ち並び、カウンターには色とりどりのピンチョス(串に刺さったおつまみ的な料理)が並んでいる。入り口から覗ける店もあるので、それで店を決めるのも悪くないだろう。地元ではハシゴをする人も多いようだ。

 サッカーファンにぜひ行ってもらいのが、旧市街にあるバル「JOSE MARI」だ。ソシエダのペーニャ(ファンクラブ)のひとつの所在地になっており、ファンが集まる店として知られている。試合開催日には、多い時には100人ほどのサポーターが集結し、スタジアムまで歩いて行くこともあるという。

 その店の主人で、ペーニャの代表でもあるハビエルさんに久保の印象について尋ねると、こう答えてくれた。

「正直、そんなに期待していなかったから、タケには驚いているよ。テクニックもスピードもあるし、この先もっと良くなるだろう」
 ソシエダのペナントやポスターなどが張られた店内で食したしし唐を素揚げした料理は、シンプルながら絶品だった。塩加減が絶妙でお酒のつまみにはもってこいだ。

 街の中心部からバスやタクシーで15分ほどのところにあるソシエダのホームスタジアム「レアレ・アレナ」の周辺にも、バルが立ち並ぶ。その中のひとつ、「LOS JAVI’S」の店内には、過去の試合のマフラーや、ソシエダにまつわる様々な展示されている。1階からトイレのある2階に上がる階段には、ソシエダが見出しを飾ったスポーツ紙の1面がぎっしりと貼られていた。これを見るだけでもファンにはたまらないだろう。
 

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