【クラブW杯】“まさかの負傷者続出”はJリーグの過密日程が原因? 森保監督は「疲労が回復しなかった」

2015年12月11日 サッカーダイジェスト編集部

疲労の蓄積するシーズン終盤の9日間で3試合。選手への配慮不足と言わざるを得ない。

負傷した野津田に代わってピッチに入った柴崎(写真)も、怪我で交代を余儀なくされた。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 オセアニア代表のオークランド・シティに2-0と勝利した広島だが、支払った代償は小さくなかった。

 先制後の11分、野津田が相手SBと接触し、右膝を痛めて柴崎と急きょ交代。その柴崎も48分に左膝を痛めて交代を余儀なくされると、右足首を痛めた清水は65分にピッチを退いた。広島は3人の負傷者を出したなか、森保監督は婉曲的ながら"過密日程"について語った。

「本当に心身ともにプレシャーのかかるなか、優勝を懸けてチャンピオンシップを戦った。その後は中4日で今日の試合を迎えたが、いろいろなイベントがあって、回復の時間がなかなか取れなかった」

 広島はチャンピオンシップ決勝の第1戦と第2戦を12月2日と5日に行ない、中4日で今回のオークランド・シティ戦に臨んだ。タイトルの懸かった決勝の2試合をたった4日間で消化し、移動やイベントが重なるなかで再び試合を迎えれば、その反動が身体に現われても不思議はなかった。疲労が蓄積するシーズン終盤の9日間で3試合は、選手への配慮不足と言わざるを得ない。

 チャンピオンシップに出場していない野津田は別として、柴崎と清水は同決勝で続けて先発し、タイトル獲得に大きく貢献している。いわば後者のふたりは、Jリーグが課した過密日程の犠牲者と言っても過言ではないだろう。

 実際、森保監督は「よりフレッシュな選手を出してゲームをモノにする」とメンバーの大幅な入れ替えを敢行。佐藤や柴崎、森﨑和、ドウグラス、ミキッチの主力5人はベンチスタートだった。これまで、選手たちもJリーグの日程に関して苦言を呈しているが、今回の"負傷者続出"によって、改めて議論になりそうだ。

【PHOTOハイライト】広島 2‐0 オークランド・シティ

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