ここ2か月で最高の出来を見せたサンプドリア戦。本田の立場は変わるのか?

2015年11月29日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

ラストパスで決定的チャンスをお膳立てする。

7戦連続の終盤投入となった本田。過去6試合には皆無だった決定的チャンスをお膳立てするシーンがあるなど、ポジティブなパフォーマンスを見せた。(C)Alberto LINGRIA

 11月28日のセリエA14節、ミランはサンプドリアを4-1で撃破した(試合レポートはこちら)。9試合連続のベンチスタートとなった本田は、4-0だった80分にチェルチと代わって右サイドハーフとして途中出場。7試合連続の試合終盤投入となった。
 
 登場からしばらくは守備に従事し、ファーストタッチは82分すぎ。敵陣右サイドでアバーテからボールを受けると、敵のプレスが緩かったため、ややセンターにボールを持ち出し、逆サイドにいたバッカにサイドチェンジのパスを通した。
 
 このゲームで最大の見せ場は85分。サンプドリアのシルベストレからレジーニへの緩いパスをハーフウェーライン付近でカットし、そのまま前線へダッシュ。こぼれ球を拾ったL・アドリアーノから縦パスをもらい、ペナルティーエリア手前で敵DFと1対1の状況に。ドリブル突破も仕掛けられる状況だったが、中央に走り込んできたフリーのバッカに左足でラストパスを供給。コロンビア代表FWはこれをダイレクトでシュートしたが、GKに弾かれて惜しくもゴールはならなかった。
 
 直後には縦のワンツーで突破を狙うが、これはアバーテのパスミスで失敗。88分にはペナルティーエリア内でこぼれ球に反応して右足でシュートしたが、ミートせず敵DFにクリアされた。
 
 91分には再びアバーテと縦のワンツーで抜け出して、ペナルティーエリア内に進入。パスに向けて必死にスプリントしたが、一歩届かず敵DFにカットされた。終了間際には自陣中央あたりの右サイドでボールを受け、敵陣左サイドのスペースにサイドチェンジのパス。ただ、これは相手に奪われ、このプレーを最後に試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

次ページ今のサイドハーフに求められる「1対1の突破力」が…。

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