サウジとの大一番。敗れれば首位から一気に敗退の可能性も…フレッシュなメンバーのパフォーマンスもポイントに【U-20代表】

2023年03月09日 松尾祐希

日本敗戦、中国勝利で3チームが勝点6に

グループ首位でサウジとの最終戦に臨む日本。指揮官は相手のカウンターを警戒する。写真:松尾祐希

 日本から約5800キロ。遠く離れた異国の地で、U-20日本代表が今大会を占う重要な一戦に臨む。

 3月1日に開幕したU-20アジアカップに参戦している若き日本代表は、グループステージで開幕2連勝を飾り、グループ1位でサウジアラビアとの最終戦を迎える。今大会は今年5月下旬に開幕するU-20ワールドカップの最終予選を兼ねており、上位4チームに与えられる出場枠を得るためには、決勝トーナメントの準々決勝で勝利を掴まなければならない。

 その意味で重要になるのは、グループステージの順位。日本が所属するD組はC組の1位か2位と対戦する。一足先に行なわれたC組の最終戦は2試合ともスコアレスドローに終わり、1位が韓国、2位がヨルダンとなった。

 従って、日本は1位抜けの場合はヨルダン、2位抜けの場合は韓国との対戦となる。日本としては宿敵でもある韓国との対戦を避け、このまま1位で決勝トーナメントに進むのが理想的なプランだ。

 もちろん、日本は先を見据えずに、一戦必勝で目の前の相手と向き合い、1位で次のステージに進むことだけに注力している。「自分たちが今、手に持っているのは1位なので、そのまま持っているものは手放したくない」と冨樫剛一監督の言葉通り、日本が狙うのは首位でのノックアウトステージ進出しかない。

 とはいえ、第3者の目から見れば、韓国戦を避けたいのは事実だ。2節を終えた時点でのD組の成績を見れば、1位=日本:勝点6/得失点差+4、2位=中国:勝点3/得失点差+1、3位=サウジ:勝点3/得失点差-1、4位=キルギス:勝点0/得失点差-4。
 
 首位の日本は圧倒的有利な状況にあり、サウジ戦では引き分け以上で1位突破が決まる。だが、敗れると話は別だ。

 突破できるか否かは同時刻に開催される中国とキルギスの結果次第。中国が引き分け以下の場合は、その時点で突破が決まり、サウジとの直接対決の結果を踏まえて2位が確定する。

 一番ややこしいのは、中国が勝点3を掴んだ時だ。このケースでは日本、中国、サウジの3チームが勝点6で並び、当該成績も3チームとも1勝1敗となるため、キルギス戦の結果を除いた2試合の得失点差で決まる。

 そうなると、中国は得失点差が+1で変わらず、逆に+1の日本は0以下が確定。そして日本が2点差以上でサウジに敗れた場合、直接対決や得失点差を踏まえたうえで敗退となってしまうのだ。
 

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