「自信があったので『スルー!』と…」途中出場の3選手が絡んだ逆転弾で今季初勝利の浦和。“控え組”の躍動に“スタメン組”が語ったのは?

2023年03月06日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「勝ち続けるチームには必須」

安居(25番)の逆転弾で今季初勝利を飾った浦和。写真:鈴木颯太朗

[J1第3節]浦和2—1C大阪/3月4日/浦和駒場スタジアム

 浦和レッズは20年ぶりの"駒場でのホーム開幕戦"で、セレッソ大阪に逆転で今季初勝利。値千金の決勝点は、得点者の安居海渡を含めて3人の途中出場の選手が絡んで生まれたものだった。

 1-1で迎えた82分、アレクサンダー・ショルツの縦パスに反応したブライアン・リンセンが、ダイレクトで浮き球のパスを前線に供給。このボールを、関根貴大が相手DFと競り合いながらつなぐと、ペナルティアーク付近に走り込んでいた安居が右足を一閃。見事なコントロールショットをゴール右隅に決めてみせた。

 関根は67分、リンセンは71分、安居は77分に投入されていた。また、安居と同時に入った荻原拓也も鋭い突破やクロス、身体を張った守備で勝利に貢献。開幕節のFC東京戦、第2節の横浜F・マリノス戦はともに0-2で連敗スタートだったチームが、選手層の厚さを見せつけて掴んだ勝点3だった。

 今季初出場でJ1初ゴールを決めた安居は、決勝弾の場面を「ダイレクトで打とうと思った。近くにいたアキくん(明本考浩)も打とうと思っただろうけど、自信があったので『スルー!』と声をかけた」と振り返った。

 その実力はチームメイトからも認められており、大学の先輩でもある伊藤敦樹は「コントロールシュート、インフロントシュートが上手いので、打つ時に入ると思った」と語る。
 
 また、途中出場選手の活躍には、開幕から3試合連続でスタメン出場してきた選手から、好意的な声が上がった。

 この試合で、左、真ん中、右と2列目のすべてのポジションをこなした大久保智明は、ハイレベルなプレーを見せたものの、「個人的には、点やアシストを残さないといけない。良い競争ができている」と話した。

 ボランチとして攻守に奮闘した岩尾憲も、「チームにとってプラス。スタメンで出ている選手は、うかうかしていられない。良い競争が生まれる。誰が出ても勝てる、交代選手が入ると、チームがさらに勢い付くのは、勝ち続けていくチームには必須」として、スタメン選手は「よりフルスロットルで。より、質を上げる努力をしないといけない」と気を引き締めた。

 さらに、主将の酒井宏樹は「途中から出た選手が活躍する、出た選手みんながすごく良いパフォーマンスだった。(次戦、8日の湘南ベルマーレ戦を迎える)ルヴァンカップで、試合に出るモチベーションが高まる。そうやってチームは強くなっていく」と歓迎した。

 ついに今季初勝利を挙げた浦和。次節は11日、敵地でJ1唯一の3連勝を果たしている首位のヴィッセル神戸と相まみえる。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

【動画】リンセン→関根とつないで安居がフィニッシュ!今季初勝利の浦和、C大阪戦の逆転弾をチェック!

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