【バイタルエリアの仕事人】vol.25 キャスパー・ユンカー|一番大切なのは自分の直感。日本のDFはスピードがあるので…

2023年02月27日 中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

開幕戦でJリーグ初となるセットプレーから得点

横浜FCとの開幕戦でいきなり移籍後初ゴールを奪った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第25回は、名古屋グランパスのFWキャスパー・ユンカーだ。

 デンマーク出身のストライカーは、2013年に母国1部のラナースのユースからトップチームに昇格。その後デンマーク、ノルウェーのクラブを渡り歩き、2019年に加入したボデ/グリムトでは、チームを初優勝に導き、得点王とMVPも受賞した。

 Jリーグでのプレーは2021年からで、浦和レッズに加入し、2シーズンを過ごす。そして今季から名古屋グランパスへ活躍の場を移し、開幕戦ではセットプレーからいきなり移籍後初ゴールとなる決勝弾を奪ってみせた。最高のスタートを切った頼れる助っ人は、新天地でのデビュー戦を振り返った。

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 開幕戦というのもあって、非常に難しい展開でしたね。横浜FCは昇格してきたばかりのチームで、モチベーションもかなり高かったですし、立ち上がりからハイインテンシティで、特にプレッシングの面では僕たちを苦しめました。
 
 このような試合ではセットプレーが鍵を握るなという予感があったので、そのセットプレーから自分が早い時間帯でゴールを奪えて良かったです。まあ欲を言えば、2点目がオフサイドで取り消されたシーンは、自分の感覚としてはオンサイドで、ゴールだったとは思っているんですけど、それは自分では判断できないのでしょうがないです。

 終盤の残り10分ぐらいは、かなり苦しい時間帯があったんですけど、守備陣をはじめ、チーム全体で1点を守り切る、勝ち切るという姿勢を見せられて、実際に無失点で終えられて非常に良かったです。勝点3を取れて満足しています。

 試合後のインタビューでも話しましたが、僕が日本に来て初めてのセットプレーからの得点でした。浦和時代にはキーパーの前に入ることが多く、ゴールを奪うシチュエーションが多くなかったんですけど、チームが変わり、自分の役割が変わって、ボールにアタックするポジションに入ったので狙っていました。

 しっかりと自分たちが練習してきた形でゴールを奪えたのは非常に良かったとは思いますし、もちろん僕自身も嬉しいですが、チームとしても、セットプレーを担当してくれたコーチにとっても非常にハッピーな形でのゴールになったと思います。
 

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