【セルジオ越後の天国と地獄】やれチャンピオンシップだと興行を打つより、もっと先にやることはあるよ

2015年11月23日 連載・コラム

サンフレッチェの健闘には、拍手を送りたいね。

安定した戦いぶりを続けて第2ステージ優勝と年間勝点1位に輝いたサンフレッチェには、拍手を送りたいね。 写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 J1の第2ステージが終わり、年間順位が決定したね。最終節ではサンフレッチェが、ドウグラスのハットトリックと佐藤、青山のゴールでベルマーレに快勝した。この勝利で第2ステージ優勝を決めるとともに、年間順位でも1位を確保。12月に行なわれるチャンピオンシップ決勝への出場権を獲得した。

 サンフレッチェは、シーズンをとおして安定した戦いぶりを見せていたし、なによりストライカーの活躍が素晴らしかったよ。新加入のドウグラスは、フロンターレの大久保に次ぐ得点ランク2位だ。上手く補強がハマったね。彼らが積み上げた勝点74は、34試合での歴代最多勝点だそうだ。サンフレッチェの健闘には拍手を送りたいよ。
 
 他の上位陣を見ると、2位はレッズで、3位はガンバ。チャンピオンシップに出場するのは、サンフレッチェを含めた3チームになった。まあ、予想どおりだね。ガンバは最終節でFC東京を抜いて逆転でチャンピオンシップを決めたけど、両チームの力を考えると、収まるところに収まったという印象だ。
 
 最終節で4位に落ちたFC東京は、戦い方が足を引っ張ったよね。鳥栖に勝てば文句なしでチャンピオンシップ出場の権利を得られたのに、スコアレスドローだったんだ。今季のFC東京は、守ってしのぐ試合が多く、攻撃の形を上手く作れなかった。ゴールもPKやセットプレーがメイン。それが最終節で響いたんだ。

 対してガンバは攻撃的な色が強く、最終節でも4ゴールを奪っている。最終的に得失点差の争いでガンバが3位を決めた事実からも分かるように、得点力の差が順位に反映されたということだよ。

次ページJ1を18クラブで運営するのは、数が多すぎる。

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