【バイタルエリアの仕事人】vol.24 小川航基|「次は俺が決める」4年後の大舞台を見据えて決意を固める

2023年01月31日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「悔しさより、だったら俺もやれるだろうって」

今季も不動のエースとして、かかる期待は大きい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第24回は、横浜FCのFW小川航基だ。

 前編では、圧倒的な活躍でJ2のMVPや得点王に輝いた2022年シーズン、ストライカーとしての課題や強みについて語ってもらった。後編となる本稿では、ワールドカップへの想いや、来るべき新シーズンに向けた意気込みなどを訊いた。

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 カタール・ワールドカップは、日本の試合も、他の国の試合も見ていました。

 日本代表は、すごく楽しそうにやっているなと感じました。「夢の中にいるような」みたいに言っていた選手がいたと思うんですけど、まさに夢の舞台を楽しんでいる雰囲気が伝わってきて、なおかつワールドカップという大舞台でいつも通りのサッカーができている。

 それは常に自信を持ってプレーし続けてきたことの証拠だろうし、正直、見ていて感じることは多かったですね。
 
 僕自身の心境ですか? 世代別代表とかで一緒にやってきた選手が躍動している姿を見て、嬉しい気持ちはありました。悔しい気持ちは……うーん、悔しさというより、だったら俺もやれるだろうって。そういう感覚ですね。

 だったら、という言い方はあれですけど、誰にでもチャンスはある、という考えです。しっかり結果を出して、ステップアップすればいい。まあ、それが難しいんですけど。

 今回のワールドカップは、自分にはほぼ可能性はなかったけど、次のワールドカップでは俺が点を決めると、その想いでこれからの4年間を過ごしたい。日本代表のみんなのおかげで、強い気持ちにさせてもらったし、奮い立たせてもらいました。

 改めて、サッカーに対する意識も変えていかなければいけないと思っています。日本代表はずっと努力してきて、目標にしてきた舞台で、クロアチアにPK戦で負けてしまった。試合後のみんなの表情だったり、日本全体を巻き込んだあのムードを目の当たりにして、自分の中に特別な感情が生まれました。クロアチア戦のあとに、すぐ思ったんです。次は俺だ、俺が点を決めるって。

【布陣図】2023年シーズン J1全18クラブのポジション別最新序列
 

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