【大宮】J2優勝&J1昇格を牽引した攻守のキーマンが激白! 「今やっていることをJ1でも変わらずやれればいい」(河本)

2015年11月17日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「うちには得点力とアシスト能力が高い選手が多いから、劣勢でも焦らない」(河本)

家長(写真)やムルジャ、泉澤と前線にはJ1クラスのタレントが揃う。彼らが織り成す多彩なアタックは、大宮の大きな武器だ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 シーズン終盤に2度の連敗を喫するなど苦しんだ時期もあったが、大崩れせずに持ち直し、最終節を待たずしてJ1復帰&J2優勝を決めた。安定した戦いぶりを続けた大宮の躍進の鍵はなんだったのか。攻守のキーマンである横谷繁と河本裕之が、その答を明かしてくれた。

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――大宮はJ
2で首位を快走しましたが、好調の要因はなんでしょうか?
 
横谷 守備の安定と……。
 
河本 安定してるか?(笑)
 
横谷 してないですか!? あとは余裕ですね。経験豊富な選手が多いので、いろいろと助かっています。
 
河本 (横谷)繁が3試合連続でゴールを決めたのは大きかったと思う(21節・長崎戦、22節・札幌戦、23節・岡山戦)。得点力とアシスト能力が高いし、うちにはそういう選手が多いから、劣勢でも焦らない。攻撃の充実は大きな要因でしょう。
 
横谷 ドリブルが好きな選手、キープ力がある選手、決定力が高い選手。誰が出ても個性を活かせているところはありますね。
 
河本 アキならキープできる、繁ならターンして前を向けるとか。CBから言わせてもらえば、例えばボランチに入る選手の個性を分かっていると、ある程度はその選手が次にどんなプレーをするのか予測できる。パスを出す時も、その先のプレーをイメージしながら、相手の欲しい場所を選んでいます。
 
横谷 個人的にはフリーキックも蹴らせてもらっていますけど、まだまだ。流れのなかでも、もっと僕からのスルーパスがあってもいい。
 
河本 うちは右SBを高く上げる戦術でやっているから、繁の後ろにサポートがいることが少ないけど、しっかりキープしてくれるから助かるよ。相手を背負っても前を向いてくれて、攻撃の流れを作ってくれる。身体が強いし、ガツンと寄せられてもキープできる。ディフェンスからしたら嫌な選手だよ。距離を空ければミドルシュートを狙ってくるから、相手は守りにくいだろうね。
 
――では、守備面の手応えは?
 
河本 最前線から追ってくれるから、後ろもラインを高く保ちやすいし、狙いを持ってボールを奪いに行ける。僕の場合は個人でどうこうするタイプではないので、周りと上手くコミュニケーションを取りながらプレーしています。最終ラインに怪我人が多かった時期は自分以外の全員が入れ替わったりしたけど、誰がスタメンで出場しても慌てなかった。タク(和田拓也)が怪我した時は神戸で一緒にやっていた(大屋)翼が左SBに入ったし、フクちゃん(福田俊介)もお互いの特長は分かっていたから、問題はなかったですね。
 

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