「2年連続で…死ぬほど悔しい」五輪に続きW杯落選の菅原由勢が明かした本音。発表から2日後にECL16強に導く決勝アシスト「一喜一憂をしている暇はない」【現地発】

2022年11月05日 中田徹

「やっぱり右サイドバックは自分のポジションだな」

AZでは本職の右SBだけでなく右ウイングでも活躍している菅原。(C)Getty Images

 11月3日、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)グループEの首位攻防戦は、ホームのAZがドニプロ-1を2-1で破って1位の座を守った。これでAZはベスト16進出が決定。一方、2位のドニプロ-1は来年1月のプレーオフにベスト16行きをかける(対戦相手はヨーロッパリーグ・グループステージ3位のチーム)。

 試合後、インタビュールームに姿を表した菅原由勢は開口一番、「グループ・ウイナーです! 僕のアシストが勝利につながった。嬉しいですね」と語った。1-1で迎えた87分、菅原のカーブをかけたクロスが寸分狂わずCFヴァンゲルス・パブリディスの頭に届き、これが決勝ゴールとなったのだ。

「引き分けでも1位だったけれど、今年最後のホームゲームで『引き分けでオッケー』というつまらないサッカーはしたくなかった。今後のコンディションを考えると1位抜けは大事だし、ファンの人も最後のホームゲームで勝たないと怒ると思うので、引き分けなんて一切思ってなかった。その気持ちが勝利につながりました」
 
 今シーズンのAZは開幕から主力選手の負傷が相次いだものの、若手選手の台頭によって勝利を重ね、オランダリーグで暫定3位と優勝戦線に絡んでいる。怪我人の復帰によってチームの層が厚くなり、週末のリーグ戦を見据えつつ戦ったドニプロ-1戦では次々と選手を交代させても戦力が落ちることはなかった。

「昨シーズンとAZが違うのは、ベンチにも頼りになる選手がいっぱいいる。(ドニプロ-1戦では)交代を機にチームのギアをあげようとしました。交代の選手たちがポジティブな影響を与えてくれています」

 今季、右ウイングとして起用されることの多い菅原は、ドニプロ-1戦でも3トップの右で先発した。しかし、後半に入ってから本職の右サイドバックを努め、より"らしい"プレーを披露した。

「今日で3ゴール・4アシストになりましたが、監督には『自分は右サイドバックのほうが数字だけでなく、プレーの内容面でもビルドアップ、守備のオーガナイズ、チームのバランスを取ることなど、もっと貢献できるよ』と話してます。今日の後半は楽しかった。『やっぱり右サイドバックは自分のポジションだな』と思いました」

【動画】冷静な切り返しから圧巻のフィニッシュ!菅原が決めた左足ゴラッソ

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