堂安律、フライブルクでの躍動に監督との良好な関係。確かな信頼を感じさせる一幕がELのカラバフ戦に――【現地発】

2022年09月18日 中野吉之伴

シュトライヒ監督が思うサッカーとは?

今夏からフライブルクでプレーする堂安。定位置をがっちり掴み、ここまで4ゴールを奪っている。(C)Getty Images

 選手が迷いなく自分の実力を最大限に発揮するためには、自身を理解してくれる監督の存在は不可欠だ。

 フライブルクで躍動し、アメリカ代表(23日)、エクアドル代表(27日)と強化試合を戦う日本代表メンバーにも選出された堂安律にとって、クリスティアン・シュトライヒ監督との良好な関係は非常に良い影響を及ぼしている。

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 シュトライヒ監督は非常に厳格だ。毎回の練習から常に最大限の集中力で、最大限のパフォーマンスを出すことを要求する。だが選手の気持ちも正しく聞く。好プレーには拍手を送り、気の抜けたプレーはダイレクトで叱責し、苦しい時には選手を必ず支える。試合では途中交代でベンチに戻ってきた選手に必ず自分から歩み寄り、抱き寄せ、声をかけ、健闘を称える。

 忖度はしない。厳しい指導者だが、正直でまっすぐに気持ちを込めて接するから、フライブルクでプレーする選手は、監督が要求するレベルでチャレンジをしていけば確かな成長ができると、心の底から信頼している。
 
 かつてシュトライヒが、「サッカーをする」ということを次のように定義してくれたのを思い出す。

「私にとってのサッカーとは、いつでもバリエーションを持ってプレーすることだ。どれだけ強いチームに対してもサッカー的なアプローチをするのが大切だ。どんな試合でも自分たちでボールを持つ時間を作り、ボールを失ったら相手に対して適切にアタックしていくことが必要だ。

 ボールを持ったら多くの選手がボールに触る状況を作り出す。そして自分たちでボールを持ってビルドアップをしてボールを運んでいく。後ろで守備を固めて守るなんてしたくない。それなら負けたほうがいい。ボールをもってプレーし続ける。それが私が思うサッカーだ」

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