昨季オーストリアで26戦26発!パリ五輪世代の19歳FW二田理央が欧州で得た手応えとは?「レベルの高さに驚きました」【インタビュー】

2022年08月05日 斉藤宏則

初の海外1年目は「すごく充実したシーズンだった」

パリ五輪世代の19歳FW二田がオーストリアでの2年目のシーズンに挑む。

 パリ五輪世代のFW二田理央。オーストリア2部ザンクト・ペルテンに所属する19歳だ。

 サガン鳥栖の下部組織出身で、2021年にトップチームに2種登録されると、J1リーグ第19節の横浜F・マリノス戦でJデビュー。その後昨年7月、練習参加を経てオーストリアのヴァッカー・インスブルックのU-23チームにレンタルで加入し、初の海外へ。そして8月1日には、鳥栖がザンクト・ペルテンへの期限付き移籍を発表。オーストリアでの2年目のシーズンを迎えることとなった。

 無限大の可能性を秘める俊英が、海外でのプレーを通して得た手応えとは。U-19日本代表として初めて出場した国際大会での経験や、「自分はやっぱりサガン鳥栖が大好きだ」という所属元への想いなども訊いた。

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――オーストリア2部ザンクト・ペルテンへの期限付き移籍が8月1日に発表されました。昨季に続いてのオーストリアでのプレーとなります。

「昨季はヴァッカー・インスブルック(オーストリア2部)のセカンドチーム(オーストリア3部に所属する23歳以下主体のチーム)への移籍でしたが、今回はオーストリア2部で戦うチームのトップチームへ移籍することになりました。昨季よりも上のディビジョンのチームからオファーをもらえたのは非常に嬉しく光栄なことでもありますし、立場としても即戦力の外国籍選手という位置づけになりますので、しっかりと結果を残さなければいけない。そうした責任感を感じながら準備をしています」

――オーストリアで迎える2シーズン目。そこに挑むにあたり、まずは昨季のご自身についてはどのように振り返りますか。成績はオーストリア3部リーグで19試合・21得点、2部リーグで5試合・1得点、カップ戦で2試合・4得点と公式戦計26試合・26得点です。

「すごく充実したシーズンだったと感じています。シーズン終盤は過密日程の連戦で、無我夢中で戦っていたので、正直に言うと自分でも何点取ったのかしっかりと覚えていないほどで(笑)。でも、得点も含めたプレー全体のところで言えば、フィニッシュの形を増やすこともできましたし、前線からの守備といった部分もかなり身に付いた手応えがあるんです。

 日々、自分でも努力を重ねましたが、環境にも恵まれました。チームメイトのオーストリア人選手が僕のことをライバルでありながらも、親切に迎え入れてくれました。監督だったモラス雅輝さんをはじめ、地域にお住まいの日本人の方々にも本当によくしてもらえたことで、初めて移り住んだ異国の地ながらもサッカーに集中して取り組むことができました。多くの方々に、この場を借りてお礼を言いたいです」
 

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