岡崎慎司はメガクラブに到達できる? 識者の目と過去の事例から可能性を探る

2015年09月18日 田嶋コウスケ

ガリー・ネビルからの称賛によって英国での知名度を高めた。

岡崎の現地での知名度は、元イングランド代表DFガリー・ネビルの称賛によって、一気に高まった。(C) Getty Images

 プレミアリーグは9月19日に6節が行なわれる。岡崎慎司が所属するレスターは、敵地でストーク・シティと激突。前節のアストン・ビラ戦では前半のみでの交代となった岡崎だが、今節はいかなるパフォーマンスを見せてくれるだろうか。その市場価値がじわじわと高まりつつあるなかで、さらなるステップアップへの可能性を探った。
 
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 レスターに加入した岡崎慎司の評価がうなぎ登りだ。プレミアリーグの4節を終えて全試合に出場。2節のウェストハム戦では、斜め後方からのクロスにボレーで合わせ、一度はGKに弾かれたボールを頭で押し込みプレミア初ゴールと、英国サッカー界にインパクトを与えた。
                 
 その得点に加えて、識者の目に留まったのが豊富な運動量だ。フル出場した2試合では、いずれも両チームでトップの走行距離を叩き出し、あらゆる局面に顔を出すような働きでチームを活性化させている。
 
 岡崎のそうしたプレーを評価したのが、元イングランド代表DFで現在は解説者のガリー・ネビル。英国のサッカー番組に出演した際、 「今夏の市場でベスト・バイは?」と訊かれた彼は「シンジ・オカザキ」と回答し、次のように理由を述べた。
 
「汚い仕事を厭わず、守備の局面でもハードワークする。普通、10番 (英国では司令塔というよりアタッカーを指す場合が多い)の位置に入った選手はこうしたプレーを嫌がる傾向にあるが、彼は喜んで走る。しかも、チャンスを作ってゴールも決めた。つまり、すべての仕事をやってのけたということだ」
 
 これは、岡崎が初ゴールを決めた2節直後のコメントだ。イントロダクション的な内容だったが、他の新戦力よりいち早く称賛された価値は大きい。事実、G・ネビルのその言葉で岡崎は英国で知名度を高めた。

次ページブンデスを過小評価する識者を納得させるにはマインツ時代以上の得点力が必要。

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