【ナビスコカップ】今季公式戦7得点目! プライドを捨て原点に立ち返った鹿島・赤崎秀平が秘める可能性

2015年09月03日 安藤隆人

「昨年は変なプライドが邪魔をしていたかもしれない」

FC東京戦で、今季公式戦7ゴール目となる得点を奪った赤崎。今季はコンスタントに結果を残し続けている。(C) SOCCER DIGEST

 試合に出たら、必ず結果を残す――。
 
 鹿島の赤崎秀平は常に己にそう言い聞かせて、自らを奮い立たせながらピッチに立っている。
 
 昨年、筑波大から加入したストライカーは、ルーキーイヤーでリーグ5ゴール、ナビスコカップで2ゴールを挙げ、今季もこれまでリーグ戦6ゴールと結果を残している。
 
 しかし、鹿島での彼の地位は安泰かと言えば、決してそうではない。第1ステージでは開幕から7節まで出番がなく、それ以降はスタメンとベンチを行ったり来たり。スタメンで出場しても、フルタイム出場はリーグ1試合のみと、指揮官の全幅の信頼を掴んでいるとは言い難い状況にある。
 
 だが、試合で結果を残せていないわけではないし、決して不調に陥っているわけでもない。もしかするとこの処遇に、「なぜ俺を使わないんだ?」と疑問を感じ、メンタル面が乱れてしまう選手もいるだろう。しかし、今の赤崎はシンプルに結果を残すことに集中できている。
 
「去年はスタメンから外されると、気持ちの整理が上手くつかなかった。でも、今年は最初にベンチ外が続いて、『自分はどうしたら良いのだろうか』と自問自答するようになって…。その中で、『ベンチスタートでも、与えられた時間のなかで自分になにができるかを真剣に考えよう』と思えるようになった。今思うと、昨年は変なプライドが邪魔をしていたかもしれません」

次ページ「ゴールを奪う」ことに真正面から向き合うようになった。

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