日韓W杯から20年――森保Jが挑むチュニジアを徹底解剖!ベースは堅実な守備、SBの攻撃参加も要注意

2022年06月13日 河治良幸

手堅い試合運びでアフリカ予選を突破

チリ戦ではGKダーメン(右)が大活躍した。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 日本代表はキリンカップの決勝でアフリカのチュニジアと対戦する。くしくもちょうど20年前の日韓ワールドカップ、大阪で日本はグループステージでチュニジアに勝利。初のベスト16を決めた相手という縁もあり、当時は11歳だったという原口元気も「わかりやすく比べてもいい環境になっている。日本代表が発展してきたというのを証明できる試合にしたい」と意気込みを語った。

 重要なのは、チュニジアも日本と同じくカタールW杯に出場すること。本大会まで半年を切った今、しっかりと戦術や戦力をチェックしておきたいのは彼らも同じだろう。アフリカ予選のプレーオフでは躍進著しいマリに2試合合計1-0という手堅い試合運びで突破を決めたことが、チュニジアのチームカラーを端的に示している。
 
 北アフリカ特有のフィジカルとテクニックを融合した攻撃の特長はあるが、やはりベースになるのは堅実なディフェンスだ。4-3-3をメインに4-2-3-1、相手によっては4-4-2も採用するが、タイトな4バックのベースを崩すことはなく、長身CBのモンタサル・タルビを中心に統率が取れている。

 キリンカップサッカーの準決勝、チリ戦は2-0で勝利。GKのアイメン・ダーメンが大活躍したが、本来の守護神はこの試合でベンチだったベシル・ベン・サイドであり、本大会に向けて競争になっていくかもしれない。

 左SBも主に予選で起用されていたベテランのアリ・マールールがベンチから見守るなかで、アリ・アブディが粘り強い守備と豪快な攻め上がりからのダイビングヘッドで決勝ゴールをもたらし、ジャレル・カドリ監督を良い意味で悩ませそうな活躍を見せた。
 

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