【東アジアカップ】代表初ゴールは淡々と。山口蛍は諦めない

2015年08月05日 サッカーダイジェスト編集部

「パスが来たら打とうと思っていました」(山口)

代表初ゴールについては、「打ったら入ったという感じ」と淡々とを振り返る山口。ボランチで2試合連続出場し、攻守で持ち味を発揮した。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 迷いはなかった。0-1で迎えた38分、山口蛍はペナルティエリア正面外から右足を振り抜く。低く鋭い弾道の一撃が、ゴール左隅へと突き刺さった。
 
 国際Aマッチ19試合目での代表初ゴールは、韓国に傾く流れを引き戻した。結果的に、チームを敗戦から救うものにもなった。
 
「打ったら入ったという感じです」
 
 価値ある得点を淡々と振り返るが、偶発的に生まれたものではもちろんない。試合前から膨らませていたイメージを具現化したものだ。
 
「点は取りたいと思っていたし、監督からもミドルをどんどん狙っていけと言われていて、パスが来たら打とうと思っていました。シュウくん(倉田秋)がよく見てくれていた」
 
 北朝鮮戦に続いてのフル出場で、4-3-3のインサイドハーフとして攻守に持ち味を発揮した。高速アプローチでボールホルダーから選択肢を奪い、ラストパスの受け手としてゴール前へ飛び出していく。中2日のスケジュールでも、持ち前の活動量は衰えなかった。
 
 とはいえ、表情は厳しい。チームとしても個人としても、もっとできたのではという想いがある。
 
「相手が押し込んでくることも想定していたし、FWにデカい選手がいるのでそこに放り込んでくるとも予想していました。ただ、それ以上に全体的なマークの受け渡しがはっきりしなかった。そこを修正するのに時間がかかってしまった。上手く修正できてからは、押し込まれる時間でも、上手くみんなで身体を張って耐えられていたと思います」

次ページ韓国戦のドローを「前向きに捉え」、「勝って終わりたい」と決意。

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