元Jリーガーたちが挑む母校・中央大の再建。新監督の宮沢正史が中村憲剛とタッグを組んで目指すモノ

2022年03月07日 竹中玲央奈

FC東京と川崎フロンターレに話を持ちかけて実現した共闘

中央大の指揮を執る宮沢監督(左)とテクニカルアドバイザーに就任した中村憲剛。ともに中央大OBでチームの再建に尽力することとなった。写真:竹中玲央奈

 関東大学サッカーの名門校である中央大が、ここ数年は苦しんでいる。日本代表の古橋亨梧(セルティック)をはじめ、渡辺剛(コルトレイク)や大久保智明(浦和)、中村亮太郎(鹿島)とコンスタントに選手を輩出しているものの、1部と2部を行き来しており、近年は全国大会との縁も無くなってきている。
 
 そんななか、中央大が「再建」のために大きくメスを入れた。同大のOBである2人の元Jリーガーを現場スタッフとして招聘したのである。対外的なやりとりを含め組織のトップとして監督を務めていた佐藤健氏の後任として監督の座を任されたのは、宮沢正史だ。そして、テクニカルアドバイザーとして中村憲剛が就任した。

 佐藤氏が2人の所属元であるFC東京と川崎フロンターレに話を持ちかけて両者が承認した形であるが、宮沢監督にとっては喜ばしい知らせであったと同時に、驚きの抜擢だったようだ。

「中大のために力になりたいとはずっと思っていましたけど、まさかこのようなタイミングでこのような形になるとは全く思ってなかったですね。自分が一番驚いているところです」

 2015年にFC岐阜で引退した後、FC東京の育成組織やトップチームでコーチを務めたが、監督は今回が初めてである。しかし、本人はこの役職にチャレンジしたい思いが強く、不安は全くなかったと言う。

【画像】2022シーズンは中央大から4選手がプロの世界に挑戦

次ページ日課となっている中村憲剛との電話

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