「無様な一週間だ」オーストラリア男女代表に母国紙が痛烈なダメ出し!「時代の潮流に逆行している」

2022年02月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

女子代表はアジアカップで韓国に敗れて8強止まり

終了間際の同点弾で奈落の底に突き落とされたオーストラリア代表。選手たちはがっくりと肩を落とした。(C)Getty Images

 オーストラリア・サッカー界が揺れている。ショッキングなドロー劇から一夜明けても、主要メディアは厳しい論調を展開。抜本的な改革を望む声が、そこかしこで上がっているのだ。
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 現地火曜日、オーストラリア代表はワールドカップ・アジア最終予選の第8節に臨み、敵地マスカットでオマーン代表と2-2で引き分けた。2度もリードを奪いながら、終了間際のPK献上で痛恨のドローに持ち込まれたその戦いぶりに批判が殺到。グループBでの順位は3位と変わらないものの、首位のサウジアラビアに4ポイント差、2位の日本には3ポイント差と水を開けられた。残り2戦は日本とサウジアラビアが相手で、2連勝を飾ればワールドカップ本大会行きの可能性はグッと高まるが、国内メディアの見立ては総じて懐疑的だ。

 全国紙『The Sydney Morning Herald』は「なぜオーストラリア・サッカーは同じ過ちを何度も何度も繰り返すのか」と銘打ち、男女代表チームの問題点をあぶり出した。1月30日、東京五輪で4位に食い込んだ女子代表チームはアジアカップ準々決勝で韓国と対戦し、格下と見られた相手に0-1で苦杯をなめた。想定外の早期敗退だ。

 同紙は「無様な一週間になっている」と断じ、国内サッカーの現状を憂いた。
 
「サッカルーズ(男子代表の愛称)とマチルダス(女子代表の愛称)には恐ろしく共通している点がある。サッカーが直線的で、クロスボールやセットプレー、あるいは個人スキルのパワーやペース、パッションに頼るばかり。まるでコレクティブさがなく、洗練されていない。我々のサッカーは世界で成功を収めているチームのそれとはかけ離れた、時代の潮流に逆行したものだ。無論、サッカー界全体としてトレンドを追い求めているとは思うが、代表チームはその片鱗さえ垣間見せてくれない」

 男子代表チームを率いるグラハム・アーノルド監督はオマーン戦後、「なぜ弱くなったのか?」と報道陣に問われると、「我々は予選の前半戦、新型コロナウイルスの影響でずっとホームでプレーできなかったんだ」と回答。これを受けて同紙は「まったく謎めいたコメントだ。パンデミックを理由にはできない」と突き放し、「なぜなら彼らはホーム開催が許されて以降、サウジアラビアと0-0、中国と1-1、そしてマスカットでの結末(2-2)と取りこぼしを続けているのだから」と一蹴した。

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