大迫&長友交代直後のダメ押し弾で世代交代の流れが加速? 俄然、注目が高まるサウジ戦の森保采配

2022年01月28日 元川悦子

ワールドクラスの正確なクロスに伊東が打点の高いヘッドで合わせる

中国戦では、大迫に代わって前田、長友に代わって中山が起用された。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 吉田麻也(サンプドリア)と冨安健洋(アーセナル)の鉄板センターバック(CB)コンビ不在のなか、日本代表は27日、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)最終予選・中国戦(埼玉)に臨んだ。森保一監督はかつて川崎フロンターレで共闘していた経験値を買って、谷口彰悟(川崎)と板倉滉(シャルケ)の2名を抜擢。勝負の一戦に挑んだ。

【動画】中山のピンポイントクロスに伊東が頭で合わせた2点目をプレーバック!
 2人はともに最終予選初出場。それでも普段通りのプレーを心掛けたことで、息の合ったプレーを披露する。遠藤航(シュツットガルト)ら中盤3枚も最大限サポートしつつ、いい形でビルドアップを試みる。序盤からチーム全体が落ち着いた状態で試合に入れた。

 そして開始11分には伊東純也(ヘンク)がPK奪取に成功。これを大迫勇也(神戸)が決め、早い段階で1点をリードした。だが、そこから攻めのギアを上げ切れない。前半だけで8本も獲得したCKもゴールにつなげられず、日本はまたも得点力不足に直面した。

 迎えた後半。指揮官はオフ明けで公式戦から遠ざかっていた大迫と長友佑都(FC東京)を58分という早い段階で下げることを決断。絶好調の前田大然(セルティック)と中山雄太(ズウォーレ)の投入に踏み切った。登場するや否や、武器のスピードとスプリント力で守備のスイッチを入れた前田は、遠藤のタテパスに鋭く反応。敵の背後に抜け出し、いきなり推進力を見せつけた。

 ダメ押しの2点目が生まれたのはこの直後。左サイドの高い位置でボールを持った中山がレフティの強みを生かした鋭いクロスを入れる。まさにワールドクラスの正確なボールにゴール前で反応したのが伊東。打点の高いヘッドをお見舞いし、勝利を決定づけた。

 背番号14は11月のベトナム戦(ハノイ)から3戦連続ゴール。9月の中国戦(ドーハ)のアシストを含めて最終予選のほとんどの得点に絡んでいるといっても過言ではない。伊東がいなかったら、日本はこれ以上の苦境に陥っていた。彼の成長ぶりは本当に頼もしい。

【W杯アジア最終予選PHOTO】日本2-0中国|大迫!伊東!中国から2点を奪い、新年初戦を勝利で飾る!

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