「途中交代に疑問はない」と長友は言うが…。森保Jの左サイドバック問題、果たして序列は変わるのか?

2022年01月25日 元川悦子

昨年はコンディション不良やケガに悩まされた酒井と長友

左サイドバックのポジションを争う長友と中山。現状では長友がスタメンの座を掴んでいるが……。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 1月27日の2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選・中国戦(埼玉)に向け、24日から日本代表が再始動した。初日は合流が遅れている川島永嗣(ストラスブール)、柴崎岳(レガネス)、伊東純也(ヘンク)、南野拓実(リバプール)、堂安律(PSV)を除く18人が参加。欧州組の大半はクールダウンに努めたが、すでに5日間の合宿を消化している国内組は約2時間にわたって負荷の高いメニューに取り組んだ。
 
 メンバー選考を見ても分かる通り、今回もまた過去の実績や序列を重視したメンバーを招集した森保一監督。吉田麻也(サンプドリア)と冨安健洋(アーセナル)という主軸センターバック(CB)が揃って欠場するという緊急事態に直面したことで、経験豊富な面々を最終ラインに配置する傾向はより強まりそうだ。

 となれば、両サイドバック(SB)のスタメンは酒井宏樹(浦和)と長友佑都(FC東京)の2人が濃厚だ。国内組合宿でも彼らは好調で、シーズンオフとは思えないくらいコンディションが上がってきている。昨年9月の最終予選突入後はコンディション不良やケガに悩まされてきた2名にしてみれば、揃ってピッチに立てるならば、非常に前向きな要素と言っていい。

 ただ、長友に関しては、ここまでの最終予選6試合のうちフル出場は1試合だけ。9月の中国戦(ドーハ)以降は佐々木翔(広島)か中山雄太(ズウォレ)との交代を強いられている。とりわけ、直近の11月シリーズを見ると、ベトナム戦(ハノイ)は58分、オマーン戦(マスカット)では62分というかなり早いタイミングで中山と代わってベンチに退いている。徐々に出場時間が減っているのは、やはり気がかりな点だ。

「全ては監督の判断なんで、それを尊重していますけど、ホントに雄太もすごくいい選手で、前線の選手を生かせるし、守備もしっかりできる。(交代に関して)全然、疑問な点は全くないです。過去にフル出場していたとしても過去は過去。まずはチームが勝つことです」

 こう語る通り、長友本人は指揮官の判断を受け入れている様子。コロナ禍で交代枠が5人に拡大したこともあり、森保監督には「昨夏、11年ぶりに欧州から日本に戻った35歳の長友にムリをさせず、消耗させないようにしたい」という配慮があって、こういった扱いをしているのかもしれない。

【PHOTO】W杯アジア最終予選の中国&サウジ戦に臨む日本代表メンバー23名!

次ページ長友と中山、ふたりの同時起用は森保監督のシナリオ通りなのか?

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事