「私が知る限り初めてだった」冨安健洋がリバプール戦で二度のボールロスト…英国人記者が驚いた観衆のリアクションとは?【現地発】

2022年01月22日 スティーブ・マッケンジー

17歳が先にプレーするのをベンチから眺めるのは…

リバプール戦では万全な状態ではなく、らしくないミスもあった冨安。(C)Getty Images

 イングランドでは今冬一番の寒さになるとの予報だった20日夜、カラバオカップ(リーグカップ)の準決勝・第2レグ、アーセナル対リバプールの一戦を取材しに、エミレーツスタジアムへ足を運んだ。

 2人の日本人選手が同時にスタメンに名を連ねる可能性もあったが、故障で数試合を欠場したアーセナルの冨安健洋が(やや驚きではあったが)先発に復帰した一方で、リバプールの南野拓実がベンチスタートとなり、それは実現しなかった。

 驚いたことに、リバプールは17歳のカイデ・ゴードンを右ウイングで起用した。私が南野の立場なら、はっきり言ってがっかりだ。主軸アタッカー2人(モハメド・サラーとサディオ・マネ)がアフリカ・ネーションズカップで不在のチャンスなのに、17歳が先にプレーするのをベンチから眺めるのは、いい気分ではなかっただろう。

 彼が第1レグで外した絶好機を決めていれば、この試合もスタメンだったのではないか。そう思わずにはいられなかった。

 冨安が不在の間、テレビのコメンテーターはその穴をしきりに指摘していた。ただ、この試合に限っては、その日本代表DFが穴となってしまった。

 リバプールの先制点は、冨安がディオゴ・ジョッタとの1対1で滑ったようになり、振り切られたところから始まっている。

【動画】冨安がジョッタに振り切られ…アーセナル痛恨の失点シーン
 それ以外では、無難な守備をしていたとは思うが、お世辞にも「優れていた」とは言えなかった。二度ボールを奪われたシーンでは、驚いたことに一部の観衆が彼を嘲笑した。私が知る限り、冨安に対してそんなリアクションがあったのは初めてだ。それだけ、失点につながる可能性のある一か八かのプレーだった。

 南野がゴードンと交代でピッチに入ったの63分だった。ゴールチャンスでのコントロールミスに象徴されるように、この日の彼のタッチとパスは、普段通りではなかったように見えた。そのシーンを除けば、日本のアタッカーはとても大人しかった。

 リバプールは、ヨーロッパカップ戦の決勝トーナメントのようなハイパフォーマンスを披露。77分にジョッタが追加点を挙げた勝負を決めた。

 試合後、南野と冨安はふたりで話をしていた。2月末の決勝でウェンブリースタジアムのピッチに立つことになったのは、前者の方だった。

取材・文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

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