1本目はほぼ危なげなし、2本目は良さも課題も…森保J国内組、流経大戦の7発大勝の評価は?

2022年01月21日 河治良幸

長友が高評価した1本目の中盤の選手たち。左で縦の関係を構築した相馬には…

大迫は開始早々の3分にCKから先制点を挙げた。写真:徳原隆元

 日本代表は事前合宿の5日目となる21日に45分×2本の練習試合を行なった。結果は7-0で代表が勝利を飾ったが、そうしたスコアよりも、内容面で確かな実りがあったと見られる。2本とも4-3-3が採用されたが、最終予選のオーストラリア戦などで見せた3ボランチというよりは、脇坂泰斗や江坂任といった攻撃的MFがインサイドハーフを担い、前からボールを奪って縦に仕掛けていく意識が高く感じられた。

【日本代表候補練習試合PHOTO】W杯予選メンバー入りを賭けて国内組が練習試合でアピール
 開始3分にCKの流れから、大迫勇也が脇坂のアシストで先制ゴールを決めると、16分には相馬勇紀が左サイドから自分で持ち運んで追加点を奪う。強風の影響もあってかミスでボールを失うシーンもあったが、そこからすぐにプレスをかけて即時奪回に結び付けるシーンも目立っていた。

 試合後、取材に応じた長友佑都は国内組としてこういう形でA代表のキャンプに参加したのが初めてというが、中盤の先発メンバーに関して「Jリーグで活躍しているだけあって中盤のヤス(脇坂)、江坂、稲垣を含めて、すごく落ち着いたテクニックのある選手たちで、球際も戦える。自分自身も発見があった」と振り返る。

 チームとして組織的にボールを奪うことをベースにしながら、攻撃では中盤の3枚がそれぞれ持ち味を発揮しており、アンカーに入った稲垣も自分のゴールこそ無かったものの、タイミングを見て得意のバイタルエリアに飛び出し、大迫のポストから惜しいシュートを放つシーンもあった。

 そうした中盤に負けず劣らず、良さを出していたのがウイングの武藤嘉紀と相馬勇紀だ。武藤は相馬を起点に長友のパスから見事な3点目を決めた。合宿前に身体を動かして準備していたという武藤は、練習でもコンディションの良さを見せていたが「実戦でしっかり決めたことは自分にとっても自信になります」と語る。

 相馬については左で縦のコンビを組んだ長友が「本当に運動量も多いし、攻撃も守備も縦にも中にも行ける」と高評価をすると同時に「個人的に伸びて欲しい、この選手は伸びると思わせてくれる」と語り、そうした相馬の成長をサポートしていきたいという気持ちを表した。
 

次ページ上田はハットトリックをマークするも、ポストプレーに大迫ほどの安定感はなく

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事