【日本代表】長友、大迫、酒井らベテラン勢を簡単には外せない。彼らがいまだ不動の地位にある理由

2022年01月20日 元川悦子

吉田の離脱はピッチ内外で大きなダメージ。ベテラン勢に求められる一層のリーダーシップ

17日からの代表合宿でも存在感を見せる長友(左)、大迫(中央)、酒井(右)。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 1月27日と2月1日の2022年カタールワールドカップ(W杯)アジア最終予選の中国・サウジアラビア2連戦(埼玉)に向け、17日からスタートした国内組代表合宿が佳境を迎えつつある。
 
「(代表の)グループLINEで『ある程度、ガッチリやるから』と事前にフィジカルコーチのマツ(松本良一)さんから来ていたので、(初日から)やるんだろうなと思っていました」と稲垣祥(名古屋)が明かしたように、初日からフィジカルに始まり、ボール回し、シュート練習、ハーフコートの11対11というフルメニューを1時間半にわたって消化。2、3日目も対人プレーや実戦形式の内容が続き、一気に負荷を上げているのがよく分かる。

 森保一監督が「吉田麻也(サンプドリア)、三笘(薫/ユニオン・サン=ジロワーズ)、室屋(成/ハノーファー)、古橋(亨梧/セルティック)、谷(晃生=湘南)は難しい」と語った通り、今回はケガで招集困難な選手が非常に多い。とりわけ、吉田の離脱というのはピッチ内外で大きなダメージだ。キャプテンの良き相談役となっていた川島永嗣(ストラスブール)もコロナ陽性が発覚。陰性にならなければ最終予選に参戦できないだけに、これまでチームをけん引してきた長友佑都(FC東京)、大迫勇也(神戸)、酒井宏樹(浦和)らベテラン勢にはより一層のリーダーシップや存在感が求められるのだ。

 とはいえ、昨年は最終予選の大苦戦によって、30代主力組への風当たりが非常に強かった。長友や大迫関しては「中山雄太(ズウォーレ)をスタメンで抜擢すべき」「古橋や前田大然(セルティック)や若手にチャンスを与える方がいい」といった声が高まり、逆境にさらされた。酒井宏樹も東京五輪からの疲労蓄積とケガで山根視来(川崎)の追い上げを許しており、3人揃って絶対安泰と言い切れない部分がある。11月開幕のカタールW杯本大会まで彼らはスタメンで居続けられるのか。それはひとつの注目点と言っていい。

【動画】日本代表が国内合宿を実施! アンリ、荒木、松岡ら若手に、長友、酒井、大迫らベテラン勢も

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