「青森山田は全然違った…」大津キャプテン森田大智が語る、選手権決勝の衝撃と4年後への想い「ふたりを追い越せると思う」

2022年01月20日 安藤隆人

「全てにおいて青森山田が上回っていた」

大津の10番森田と青森山田の10番松木が競り合う。写真:徳原隆元

 青森山田の優勝で幕を閉じた第100回全国高校サッカー選手権大会。チーム史上初の選手権決勝進出を果たした大津は、決勝で青森山田の前にシュート0と沈黙し、0-4の完敗を喫した。

 大津のキャプテンであり、10番を背負ったMF森田大智は高い技術レベルと視野の広さを駆使して、ボランチの位置からあらゆる場所に顔を出してはボールを集約。相手に奪われない巧みなボールキープと、相手の逆を取るアイデア満載のパスを駆使し、今大会の主役のひとりとして躍動した。

 初のベスト4進出、準決勝の不戦勝、そして決勝の大敗。歴史を塗り替えた喜びと、難しい状況下で行なわれた決勝など、今大会をどう捉え、何を感じたのか。インタビューを行ない、振り返ってもらった。

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「大津として初のベスト8の壁を破り、新国立でプレーできたことは嬉しかったのですが、正直、準決勝を戦いたかった。もちろん一番ショックなのは関東第一の選手、スタッフ、関係者の人たちであることは間違いありません。僕らも1試合でも多くやりたかったのが本音です。なので、決勝に向けて気持ちを切り替えるのは難しかったのですが、平岡総監督、山城監督が僕らのことを気遣ってくれて、いろいろお話もしてくださいましたし、僕らも選手だけでミーティングをしました」

 関東第一の思いも背負って、決勝戦の試合前の集合写真では大津と関東一のタオルを掲げて敬意を表した。だが、待っていた決勝はあまりにも厳しい現実だった。

「決勝では負けて力の差を感じました。全てにおいて青森山田が上回っていた」

 決勝の青森山田戦、森田は前橋育英との準々決勝で負傷した影響もあり、コンディションは万全ではなかった。それでも「相手のダブルボランチと真っ向勝負をして来い」と背中を押してくれた平岡和徳総監督と山城朋大監督の期待に応えるべく、スタートから薬師田澪とのコンビで、相手の松木玖生と宇野禅斗のダブルボランチに挑んだ。しかし、ふたりの圧力、青森山田としての圧力は想像の上を行っていた。

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