【森保J、2022年の主戦メンバーは?】迷ったのは右SB。主力になれていない室屋や橋岡らに奮起してほしい

2021年11月26日 河治良幸

豪州戦でハマったのは3ボランチの組み合わせ

河治氏が推奨する日本代表の2022年主戦フォーメーション。

 カタール・ワールドカップ アジア最終予選は6試合を終えて、日本代表はグループBの2位につける。残るは、来年2022年の1・2月シリーズと3月シリーズの各2試合。果たしてこの4試合で、そしてその後の本大会を見据えて、日本代表はいかなる陣容で戦うべきか。有識者の見解を伺った。
(文=河治良幸)

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 2022年の日本代表を語るにあたり、1つ整理しないといけないのが、最終予選の残り4試合と、そこを突破した場合の年末にあるカタール・ワールドカップで編成のイメージが変わってくるということだ。まず最終予選を突破しなければ話にならないなかで、現実的なメンバーから来年残り4試合の編成で布陣を考案した。

 10月のオーストラリア戦から4-3-3を採用し、3連勝を飾っているという意味では4-3-3をメインのシステムとして継続すべきとの声は多くあるだろう。ただ、ここまでの戦いを相手との噛み合わせも考えながら見て強く認識したのは、オーストラリア戦でハマったのは4-3-3という形ではなく、遠藤航、守田英正、田中碧という3ボランチの組み合わせだったことだ。

 オーストラリア戦のような広くつないでこようとする相手に対して、3トップが前からボールを追い、3ハーフというより3ボランチが幅広くカバーする形が機能したが、逆にボールを持てる試合展開で遠藤、守田、田中の3ボランチが後ろに重たくなってしまう場合、無理にバランスを崩してまで4-3-3にこだわる必要があるのかということだ。

 10月、11月のシリーズは久保建英が怪我で招集されていなかったり、堂安律も難しい状況だったが、来年の1月末にはそうした状況も変わっているだろう。ただ、1つ気をつけたいのがJリーグ組のコンディションであり、シーズンオフを無理やり返上して代表戦の準備をしていくと、次のシーズンはもちろんワールドカップまで彼らの身体が持たないのではないかという不安要素もある。

 4-2-3-1か4-3-3かという二者択一論があまり建設的でないことは前記の理由からだが、4-2-3-1の中で相手の立ち位置を見ながらの守備のはめ方として、俯瞰的に見たら4-3-3のようになっていたり、ビルドアップで3バック気味に回す時、4バック気味に回す時、あるいはボランチが落ちるのか、そのまま回るのか、サイドバックのどちらかが後ろに残るのか。そういったメカニズムは、森保一監督が言うところの臨機応変にできるようにしてもらいたい。

【画像】直近11月シリーズの日本代表メンバー28人
 

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