「プロ仕様に切り替える」高校屈指の2年生攻撃ユニット、選手権へJクラブ練習参加の成果を見せる!

2021年11月11日 松尾祐希

神村学園のMF大迫塁とFW福田師王の2年生コンビがチームを牽引、5年連続の全国へ

神村学園の2年生FW福田(左)と2年生MFの大迫(右)。5年連続で選手権出場を果たしたチームを牽引する攻撃ユニットだ。写真:松尾祐希

 前園真聖、遠藤保仁、大迫勇也など、多くの名選手が高校サッカー選手権を通じて鹿児島から羽ばたいた。しかし、近年は低迷。優勝旗が最後に鹿児島に渡ったのは今から17年前まで遡る。決勝進出も大迫を擁した2009年度の鹿児島城西以来、果たせていない。1990年代から2000年初頭に掛けて、圧倒的な成績を残してきた鹿児島県にとって、覇権奪回は最重要事項。今年度の選手権が節目の100回大会を迎えるのであれば、絶対に達成すべきミッションだ。

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 復活を目論む鹿児島において、高校サッカー界をリードする存在が神村学園だ。夏のインターハイでは県勢として7年ぶりにベスト8へ進出。選手権予選でも順当に勝ち上がり、11月7日に行なわれた決勝では鹿児島城西を4-0で下して5年連続の出場権を手に入れた。

 そんな神村学園を牽引するのがふたりの2年生、MF大迫塁とFW福田師王だ。ともに世代別代表の常連で、1年次から主軸として活躍。複数のJクラブが熱視線を注いでおり、既に争奪戦が繰り広げられている。

 左利きのゲームメーカーである大迫塁の武器は世代屈指のパスセンス。トップ下やボランチの位置でボールを引き出し、一撃必殺のスルーパスやサイドチェンジで攻撃にアクセントを付ける。一方の福田は圧倒的なゴールセンスを持つ点取り屋。動き出しの良さとフィジカルの強さで相手を外し、空中戦でも地上戦でも高い決定力を誇る。

 今予選でも神村学園のゴールデンコンビはチームを牽引。4日に行なわれた準々決勝のれいめい戦は福田が2ゴールを決め、大迫も1ゴール。7-0の勝利を収めたチームにおいて、抜群の存在感を発揮した。そして、迎えたライバル・鹿児島城西との決勝は福田のハットトリックと大迫の1ゴールで4-0の快勝。5年連続の出場権を手に入れ、激戦の鹿児島予選を圧倒的な力で勝ち上がった。

 とはいえ、県大会制覇がゴールではない。本当の戦いはここから始まる。下級生ながら神村学園を引っ張るふたりがどのようなプレーを見せるのか。チームの不沈を握る存在のふたりだが、全国舞台では悔しい想いを繰り返してきた。
 

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