【森保J、4-3-3採用でどう変わる?】戦術の幅を広げる三笘薫。カバーリングに優れる谷口彰悟も心強い

2021年10月28日 河治良幸

日本代表の11月シリーズ推奨メンバーは?――河治良幸氏が選ぶ23人は…

河治良幸氏が推奨する11月シリーズの日本代表メンバー。

 カタール・ワールドカップ・アジア最終予選で2勝2敗の日本代表は、11月にベトナム、オマーンとアウェー2連戦を戦う。前節のオーストラリア戦で4-3-3を採用し、勝利を収めた日本だが、果たしてその結果を受けて、11月シリーズの戦いではいかなるメンバー構成で挑むのか? 識者の見解を訊いた。
文:河治良幸

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 最初に言っておきたいのは、仮に4-3-3が今後メインになったとしても、固定的に戦っていくのはかなりリスクがある。オーストラリア戦の結果や感触を持って4-3-3に完全シフトさせるのは、ある種のギャンブルだろう。今回は企画テーマに乗っかる形で、4-3-3をベースに考えた。

 スタメンはコンディションに問題が無ければ、オーストラリア戦のメンバーがベースになる。特に田中碧、守田英正、遠藤航の中盤のセットはこのシステムの軸になりそうだ。鎌田大地は特長的にフィットしてくればスタメンも狙えるが、現状はオプション的な位置付けにせざるをえない。

 23人のメンバー構成で第一の注目は三笘薫だ。ベルギーリーグでハットトリックを達成するなど好調のサイドアタッカーは4-3-3に打ってつけで、川崎時代に4-3-3に慣れているアドバンテージもある。浅野拓磨や古橋亨梧など、スピードで裏抜けできるタイプはすでにいるが、ドリブルで切り崩せる選手が入ることで、同じシステムの中でも戦術的な幅は広がる。
 
 中盤はアンカーをできる選手が必要になってくることから橋本拳人が復帰すると予想する。本来なら守田英正がこのポジションをこなせるし、センターバックから谷口彰悟や板倉滉を上げることもできるが、メンバー構成のバランスとして守備の強度が高く、アンカーをできる選手を一人加えておく必要はあるだろう。

 川辺駿はもともとボランチの中でもボックス・トゥ・ボックス型なので、4-2-3-1よりも4-3-3のほうが面白い。トップ下がいないシステムのなかで、一本の縦パスを古橋や浅野に出せる選手を加えたい意図もある。

【画像】10月シリーズの日本代表メンバーの顔ぶれ
 

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