浦和内定の京都橘FW木原励が高校No.1ストライカーと呼ばれる所以は?プロも唸らせる「動き出し」と「成長力」

2021年10月20日 森田将義

「慣れて貰えれば、時間がかからずに活躍してもらえるんじゃないか」

木原(右)と京都橘の米澤監督(左)。写真提供:京都橘

 来季から浦和レッズに加入する京都橘のFW木原励(3年)の入団内定会見が19日に行なわれた。会見には木原、米澤一成監督、安田文彦校長、西野努テクニカルダイレクターが出席。木原は「自分が小さい頃から、浦和レッズは優勝争いをしている、日本を代表するチーム。世界も相手にして戦っているのを見て、このチームでやるということは日本を代表する選手ということだと思っています。もっと頑張らないと、と思ってこれからもやっていきたい」と意気込みを口にした。

 今年の高体連No.1ストライカーとの声もある木原は、セレッソ大阪U-15出身。当時から、スピード、フィジカル、サイズが揃ったオールマイティなFWとして評価されていたが、高校入学後はひとつ上の西野太陽(現・徳島ヴォルティス)らから刺激を受け、より完成度の高い選手へと成長を遂げた。

「身体の向きとかボールのもらい方は天性の物なのか、学んだ物なのかは分かりませんが、スムーズにボールを受けて、自分で抜け出すような身体の使い方ができる。なかなか見られない素養だと思いますので、力強さ、プロの激しさに慣れてもらえれば、時間がかからずに活躍してもらえるんじゃないかと思ってます」そんな西野TDの言葉からも、期待の高さが窺える。
 
 高校2年生の夏から木原を注視してきた長山郁夫スカウトが、評価するのは動き出しの部分。「常にボールを受ける前に考えていて、相手の立ち位置とかを見ながら動き出しできる。その動き出しのバリエーションが多くて、一番の武器になっている。将来的にはセカンドストライカーとして活躍すると思う」と口にする。姿を重ねるのは、浦和から柏レイソルに移籍した武藤雄樹だという。

 現在の浦和の攻撃陣には、元デンマーク代表のキャスパー・ユンカー、J1歴代3位の得点数を誇る興梠慎三、移籍直後から活躍する江坂任などがいる。この夏には海外での経験が豊富な大型の木下康介もチームに加わった。彼らが、木原がプロの世界で活躍するために越えなければいけない壁だが、さらに成長するための良い教材となっている。

「それぞれの選手に違う良さがあって、自分が目指すべき選手が多い。いろんな物を凄く吸収させてもらえました。興梠選手だったら、受け方とか抜け出し方とか動き方が凄く上手くて、自分もそこを長所としてやっているので、もっと吸収したいという気持ちになりました。ユンカー選手は凄くシュートが上手くて、速いし、強い。試合で見ると、なんでそこにいるんだろうというか、結果を残せる場所にずっとポジションを取っているので、そうした選手から早く色んな物を吸収したいと思いました」
 

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