【U-22日本代表|コスタリカ戦展望・スタメン予想】ゴールへのビジョンを共有し、ゲームをコントロールして、球際の勝負で勝つ――手倉森ジャパンの現在地を知る重要なゲームに

2015年07月01日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

相手のハイプレスをいなし、素早い仕掛けで仕留める――。

コスタリカ戦のスタメン予想。岩波と植田は盤石のCBコンビで、高さと強さを兼備。代表ではボランチを務める遠藤が攻守の要となり、トップ下の中島を中心に多彩な攻撃を仕掛ける。広島でチームメイトの浅野と野津田の息の合った連係にも注目だ。

 U-22日本代表の公式戦としては、今年3月にマレーシアで行なわれたリオデジャネイロ五輪アジア1次予選以来となる。同大会を無傷の3連勝で勝ち抜いた手倉森ジャパンが、来年1月にカタールで開催される最終予選に向けた強化試合として、久々の国内でのゲームに挑む。
 
 試合前日の公式会見で、手倉森誠監督は開口一番、「選手はそれぞれのクラブで自分磨きをしてきた。それに対して今、(選手個々が)どのレベルにあるのかを知れるゲームになる」と語り、「私にとっても、選手たちにとってもテストになる。そこにトライして、これからの課題、今までの成果を捉えたい」とし、約3か月ぶりとなる実戦に向けて強い意気込みを口にした。
 
 対戦相手のコスタリカについては、「フィジカルの強さやしなやかさがあって、ピッチのなかでしか感じられないコンタクトは、(最終予選で)中東勢と戦うにあたり、(コスタリカは)格好の相手」とその印象を述べる。
 
 たしかに、1次予選で戦った国々(マカオ、ベトナム、マレーシア)や、今年の春先に大勝を収めたシンガポールやミャンマーと比べれば、中南米の実力国は手強い相手に違いない。
 
 すでにコスタリカの試合を映像で確認している指揮官は、相手の特徴もしっかりと頭の中に叩き込んでいる。
 
「けっこう前から来る。それをひとつかわしても、ブロックを組むのが早い。だから、ブロックを組まれる前に攻め切るっていうのは、狙いとして絶対に持たないといけない」
 
 前日練習では、CBから高い位置を取ったSBへのフィードからのクロスや、サイドからボランチに預けてそのままシュート、あるいは、ボランチから前線へ縦パスを入れて、3人目の動き出しを絡めたスピーディな崩しを狙いとしたメニューが組まれていた。
 
 ボールを動かすことに関しては、「僕たちがボールを持った時に、アングルを作るとか、攻撃の組み立ての部分はイメージを持ってやってきた」(遠藤航)。パスワークにはある程度の自信がある。持ち味のポゼッションで相手のハイプレスをいなし、素早い仕掛けで仕留める――ゴールへのビジョンをチームとしてどれだけ共有し、表現できるかは注目のポイントとなりそうだ。

次ページ“勝負メンタリティ”を存分に発揮できるか。

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