【FC東京×浦和】長友佑都と酒井宏樹。サイドでよりインパクトを放ったのは?

2021年09月25日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

開始早々に失点に絡んだ酒井はしかし…

Jリーグで実現した現役日本代表によるマッチアップ。味スタでより印象的なプレーをしたのは…。写真:徳原隆元

[J1リーグ30節]FC東京1-2浦和/9月25日/味の素スタジアム

 FC東京がホームで浦和を迎え撃った一戦で見どころのひとつとなったのが、現役日本代表同士でのサイドの攻防だった。

 FC東京の長友佑都と浦和の酒井宏樹。同サイドで何度かマッチアップした両者のどちらのパフォーマンスが上だったかと言えば、おそらく後者だろう。開始早々に失点に絡んだ酒井はしかし、そのショックをひきずらずに安定したパフォーマンス。右サイドで攻撃の起点となり、前半のアディショナルタイムに見事な同点弾を叩き込めば、78分に負傷交代するまで後半は守備面でも力強さを発揮した。

 そんな酒井に比べると、この日の長友はいまひとつという印象だった。立ち上がりから味方に声をかけてチームに熱を注入する姿勢は確かに素晴らしいが、パフォーマンス自体は手放しで褒められるレベルにない。

 守備は決して悪くない。言及したいのはオフェンス面だ。4-2-3-1で戦った前半は効果的なオーバーラップがほとんどなく、3-5-2の右ウイングバックを任されてからも攻撃の起点になれなかったあたりがネガティブに映った。
 

 前節の名古屋戦でも、長友がクロスを阻止されたのは一度だけではなかった。その前の横浜FC戦でもダイレクトにプレーで勝利に貢献したのは、ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ、安部柊斗、ジョアン・オマリあたりで、長友のパフォーマンスが掛け値なしに素晴らしかったかと言えば、決してそうではない。

 もちろんFC東京に加入して1か月も経過していないので、チームメイトとの連係は発展途上の段階にある。だが、10月に代表戦、サウジアラビアとオーストラリアの連戦が控えていることを考えると、もう少しギアを上げてもらわないと……という不安に苛まれているのは、著者だけだろうか。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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