「カネ目当てという愚かな神話を壊す」冨安と古橋がアジア人選手への見方を変えたと英報道!「ナカムラは英雄だったが…」

2021年09月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「悲しいことに商業的な理由と…」

今夏、英国に新天地を求めた冨安(左)と古橋(右)。現地での評価は上々だ。(C)Getty Images

 数多くのアジア人選手が欧州に渡り、その一部が見事に活躍しても、「カネ目当て」のレッテルは完全に剝がれていない。冨安健洋と古橋亨梧は、見方を変えることができるだろうか。

 英国メディア『HITC』は現地時間9月15日、「アーセナルのタケヒロ・トミヤスとセルティックのキョウゴ・フルハシが愚かな神話を打ち破る」と題し、この夏にイギリスを新たな活躍の場とした日本代表の2選手が、アジア人選手の獲得は商業目的ではないと証明しつつあると報じた。

【PHOTO】2021年夏に欧州で新天地を求めたサムライたち

 同メディアは、「悲しいことにアジア人選手の獲得は、長年に渡っていつも愚かな神話とされがちだった。多くのファンが、商業的な理由からでしかアジア人選手の獲得はないと長年信じてきた」と、東洋の選手と契約するのはユニホームの売上増などのためとの見方が根強いと伝えている。

「もちろん、これまでに成功例もあった。シュンスケ・ナカムラはセルティックの英雄だったし、パク・チソンはサー・アレックス・ファーガソンの下で信頼された。だが、アジア人がイギリスに向かう度に、ほぼいつも同じことが言われた。クラブは市場での成長を最大化させようとしている、と」

 そのうえで、『HITC』は「イギリスで本当にこの神話を壊し始めたのがソン・フンミン」と、トッテナムの韓国代表ストライカーが、新たな時代への扉をこじ開けたかもしれないと報じた。
 
「新たなソンを見つけるのは容易でない。だが、パクとともに彼のイングランドにおけるインパクトは、以前は提供されなかったかもしれない最高レベルでスターダムにのし上がる夢をほかのアジア人選手たちに与えている」

 日本代表の2人も、ソン・フンミンに続くかもしれない。アンジェ・ポステコグルー監督の後を追い、日本からスコットランドに渡った古橋は、加入から公式戦9試合で7得点とゴールを量産。セルティックの新たなスターとなった。一方、移籍市場最終日にアーセナルに移籍した冨安も、合流間もないながらデビュー戦で上々の評価を受けている。

 同メディアは、古橋のユニホームが売れているのは「彼がとても優れた選手だから」であり、冨安もアーセナルで「素晴らしいデビュー」を飾ったと報道。「ファンが商業目的での獲得と考えなくなるようになるまで、しばらく時間はかかるかもしれない」としたうえで、今後の変化に期待を寄せた。

「トミヤスとフルハシの日本のスターたちは、能力で獲得されたのであり、それ以外はボーナスでしかないとすぐに証明している」

 欧州のトップリーグに挑戦しているアジア人選手は限られている。また、アジア人といっても、一定の選手数を欧州のクラブに輩出している国は一部だ。だがいずれ、アジアのあらゆる国・地域の大勢の選手が欧州全土で活躍する日が訪れるかもしれない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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