危機感募る中国戦…久保建英は森保Jに新風を吹き込めるか? 鎌田、古橋らとの共存の道は?

2021年09月06日 元川悦子

オマーン戦では大迫が徹底的に封じられ、2列目の連動性も生まれず…

オマーン戦で久保は途中出場したものの、消化不良の内容に。中国戦での爆発に期待したい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 7日の2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第2戦・中国戦(ドーハ)が明日に迫ってきた。「もう後がない」と吉田麻也(サンプドリア)や大迫勇也(神戸)で主力が危機感を募らせる中、日本代表は「いかにしてゴールをこじ開けるか」という最重要命題に挑まなければいけない。
 
 2日のオマーン戦(吹田)は大迫が徹底的に封じられ、2列目の連動性も出なかった。大迫は「相手がすごいコンパクトに守ってきましたし、真ん中がずっと閉じていてなかなか受けるスペースがなかった」と反省の弁を口にした。そのうえで「その分、サイドは空いていたので、どうサイドを使って相手を引き出せるかが重要。僕も前にいるだけじゃなくて、ゴール前で仕事をするために、そういったこともしていかなきゃいけない」と打開策の一端を語った。

 そんな反省点を今後の糧にしようとしている大迫をそのまま起用するのか。彼を含めた前線の構成をどうするのか。それは次戦に向けて検討すべきテーマのひとつと言っていい。

 ひとつ考えられるのは、大迫を残して2列目の組み合わせを変えること。2次予選では南野拓実(リバプール)と鎌田大地(フランクフルト)が左寄りの位置で流動的に動きながら起点を作り、右の伊東純也(ヘンク)が絡んで得点を奪うユニットが出来上がっていたが、今回は南野が離脱。鎌田は「代表ではどの選手とやってもやりやすさを感じる」とコメントしていたが、鎌田のよさが出にくくなったのは否めない事実だろう。

 となれば、今回は2列目に久保建英(マジョルカ)と堂安律(PSV)の東京五輪看板コンビを抜擢し、左に原口元気(ウニオン・ベルリン)を据える、あるいは伊東を回すといった策を講じるのもありだろう。

「僕は今、マジョルカでも基本トップ下でやっていて、代表でもトップ下。オプションとして右もありますけど、代表ではトップ下を狙っていければいいかなと思ってます」と、久保は中央でのプレーを熱望している。オマーン戦でも70分から出場し、ゴールへの強い意欲を覗かせた。久保と堂安が入ったことで、柴崎岳(レガネス)も少し高めの位置を取って攻めに参加できるようになり、ゴールの匂いが強まったのは確かだ。
 

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