灼熱の地ドーハでの中国戦、ボランチの組み合わせは? 疲労困憊の遠藤航の起用継続は是か非か?

2021年09月04日 元川悦子

疲労が蓄積していない守田が遠藤もしくは柴崎とコンビを組む可能性が高い

日本代表のボランチ陣。写真は左上から時計回りに、遠藤、柴崎、中山、守田。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 2日の2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選・オマーン戦(大阪・吹田)での屈辱的敗戦を経て、日本代表は中立地・ドーハへ移動。7日の中国戦に向けて再びギアを入れ直そうとしている。

 最高気温40度超の灼熱の地での適応を急ぐ彼らは、試合直後の深夜便で移動。3日の朝8時に現地入りしたものの、新型コロナウイルスの検査結果が出るまでに想像以上の待機を強いられた。全員の陰性が証明されたのは21時半。20時開始予定だった練習をキャンセルせざるを得なくなり、各自ホテルのジムで調整するにとどまった。

 いきなり出鼻をくじかれた格好だが、異国に赴けばこういうこともあり得る。アクシデントにめげず、貪欲に勝点3を取りに行くしかないだろう。
 
 そんな中、朗報と言えるのは、オマーン戦を回避した冨安健洋(アーセナル)と守田英正(サンタ・クララ)が先乗りし、フィジカルを整えていること。欧州と中東は時差がほとんどなく、試合をしていない分、疲労が蓄積していない状態だ。前回はコンディションの差がダイレクトに出たため、次戦は状態のいい選手を積極的に起用しなければならない。彼らは有力なスタメン候補と言っていい。

 とりわけ、守田の方は手薄になっているボランチ陣に厚みを加える存在だ。板倉滉(シャルケ)が負傷離脱した今、使える本職の人材はオマーン戦に出場した遠藤航(シュツットガルト)と柴崎岳(レガネス)だけ。中山雄太(ズウォーレ)も所属クラブではアンカーを務めているものの、代表では左サイドバック(SB)兼任と位置づけられている。となれば、やはり今回は守田が遠藤か柴崎と組む可能性が高い。

 3・6月の代表シリーズの経験値を踏まえると、守田と遠藤という組み合わせがベターではあるが、とにかく遠藤航の疲れが気になる。「そこは言い訳にできないので、やるしかない」と本人はオマーン戦後にも語っていたが、動きの重さは明らか。7~8月に中2日ペースで超過密日程の東京五輪6試合を戦い抜き、休むことなくドイツへ戻り、シュツットガルトでキャプテンを務めているのだから、疲労困憊なのは当たり前だ。

「重要な初戦を落とした今、チームの中核である遠藤を外せない」と手堅い起用をモットーとする森保一監督は考えるだろうが、今一度、冷静に状態を見極めるべきだ。

【PHOTO】W杯アジア最終予選オマーン、中国戦に臨む日本代表招集メンバー24人

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