「監督が殴ろうとした」「それは彼の方だ」ゴメスとアタランタ指揮官が退団騒動の真相を巡って大舌戦!

2021年08月19日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「謝罪があればすべて解決したのに」と不満

ゴメス(右)とガスペリーニ監督(左)の関係はなぜ破綻したのか。 (C)Getty Images

 相思相愛のはずだったアタランタとアレハンドロ・ゴメスの決別は、大きな驚きを呼んだ。その原因は、選手とジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督のどちらにあったのだろうか。

 イタリアのみならず欧州でも躍進を遂げたアタランタの主将としてチームを引っ張ってきたゴメスは、昨シーズンのチャンピオンズ・リーグで試合中に指揮官と衝突。その後も関係が修復されることはなく、クラブは冬のマーケットでセビージャにゴメスを売却した。

  ゴメスは母国アルゼンチンの『La Nacion』で、多くのファンを悲しませたアタランタ退団の理由が、指揮官からの謝罪がなかったからだと主張している。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』が伝えた。

ゴメスは「戦術指示に従わなかったから、自分も間違えた。監督が怒るのも、ハーフタイムで外されることも分かっていた。実際にそうなった。でも、それからドレッシングルームで起きたことは、一線を越えていたんだ」と振り返っている。

「ガスペリーニは僕を殴ろうとしたんだよ。議論は構わない。でも、肉体的な攻撃は受け入れられない。それで僕はアントニオ・ペルカッシ(会長)に面談を申し入れた。一緒に続けるのは問題ない、自分の責任も認めるとね。主将として悪い模範だったからだ。でも会長には、前に進むには監督の謝罪も必要だと求めた。監督が選手を殴ろうとするのをクラブが容認してはいけない」

【PHOTO】2021年夏の移籍市場で新天地を求めた名手たちを一挙紹介!
 さらに、アルゼンチン代表アタッカーは「翌日のチーム全体ミーティングで、僕はみんなに謝罪した。監督にも、チームメートにもね。でも、ガスペリーニは言葉を発しなかった。なぜだ?僕は自分の悪い振る舞いを認めた。彼は? 謝罪なしでよかったのか?」と続けた。

「数日後、ペルカッシに、このままならもうアタランタにいたくないと伝えた。ガスペリーニと仕事をしたくないとね。会長からは、そんな気軽に出させるわけにはいかないと言われたよ。それから綱引きだ。そして結果、僕は外され、個別練習やリザーブと練習することになった」

 アタランタで7年を過ごしたゴメスは、「クラブのためにあのすべてをやってきて…確かに自分の行動が悪かったことは否定できない。だが、ペルカッシには、僕に謝るようにガスペリーニに求める勇気がなかった。謝罪があればすべて解決したのに」と、クラブへの不満も露にしている。

「それに彼らはイタリア・サッカーへの扉も閉ざした。自分はセリエA最高のMFで、直接のライバルに売りたくなかったんだ。中東やアメリカからオファーがあり、彼らはそこに行かせたがった。神様のおかげで、最後にセビージャが出てきたけどね。僕にとっては幸運だった。何としてもアルゼンチン代表でコパ・アメリカに出たかったからだ」

次ページガスペリーニ監督は「クラブのオーナーに対して敬意を欠いた」と反論

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事