ワールドサッカーダイジェストが厳選!「移籍マーケット 今夏の主役候補TOP20」 マルコ・ヴェッラッティ & アントワーヌ・グリエーズマン

2015年06月09日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ヴェッラッティはタイトル奪還を期すマドリーの主要ターゲット。

司令塔としてパリSGの国内3冠に貢献したヴェッラッティ。個人レベルではすでにマドリーと合意とも。 (C) Getty Images

 今夏の移籍マーケットを賑わす主役候補を『ワールドサッカーダイジェスト』が厳選してお届けするシリーズ企画。
 
 ラストの第10弾は、ベニテス新監督の下でタイトル奪還を期すレアル・マドリーが触手を伸ばすマルコ・ヴェッラッティ、アトレティコ・マドリーで大ブレイクを遂げたアントワーヌ・グリエーズマンを取り上げる。
 
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今夏の主役候補(19)
マルコ・ヴェッラッティ(MF/パリ・サンジェルマン)
 
 ベニテスの新監督就任が決まったレアル・マドリーが、今夏のメインターゲットのひとりとして獲得に乗り出しているのがマルコ・ヴェッラッティだ。
 
 モドリッチの二度に渡る故障離脱が大きく響き、14-15シーズンを無冠で終えたマドリーは、その代役が務まるプレーメーカーの必要性を痛感している。そこで、本国イタリアでピルロの後継者と称されるこの22歳のMFに白羽の矢を立てたというわけだ。
 
 すでにマドリーのペレス会長がヴェッラッティの代理人と会い、年俸700万ユーロ(約9億8000万円)の5年契約で個人合意を取り付けたと言われている。
 
 もっとも、たとえ本人と相思相愛であろうと、このオペレーションを成功させるのは容易ではないだろう。パリSGの徹底抗戦が予想されるからだ。
 
 12年夏にセリエBのペスカーラからやって来たこの小柄なMFは、いまやパリSGの中盤の核であり、クラブが掲げる「2~3年のうちにチャンピオンズ・リーグで優勝」という壮大なプロジェクトの中心となる選手。
 
 しかも14-15シーズンのCLで、3シーズン連続のベスト8止まりに終わったクラブ上層部は、今夏の移籍マーケットで大幅な戦力増強を目論んでいる。ヴェッラッティの放出は、そのプランに逆行する動きだ。
 
 そもそも彼らは、自分たちは「買い手」であって「売り手」ではないという強い自負がある。現に11年5月にカタール王族が買収してからというもの、他のクラブから選手を引き抜くことはあっても、自分たちの意に反して主力を売却したことは一度もない。
 
 ただし、今夏のパリSGはファイナンシャル・フェアプレーに違反したペナルティとして、昨夏に続いて補強に使える金額を6000万ユーロ(約84億万円)に制限されている。強化資金を増やすためには既存の選手を手放して売却益を得るしかなく、大物獲得にメドが立てば主力を売り払う決断を下す可能性はある。
 
 マドリーが付け入るとすればこの点だろう。用意していると言われる5000万ユーロ(約70億円)で納得させられるかは微妙だが、さらに額を上乗せすればカタール人を説得できるかもしれない。

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次ページ来夏のEUROを見据え、グリエーズマンは移籍に慎重とも。

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