【準々決勝展望】韓国×メキシコ|イ・ガンインら好調攻撃陣を持ってしても敵は手強い!/東京五輪

2021年07月30日 河治良幸

メキシコの攻守の組織力は参加チームで1、2を争う完成度

好調のイ・ガンイン(左)ら韓国の攻撃陣を待ち受けるのは、メキシコA代表でも守護神を務めるオチョア(右)だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

東京オリンピック・男子サッカー準々決勝
U-24韓国代表―U-24メキシコ代表
7月31日/20:00/横浜国際総合競技場

 国内メディからも"恵まれたグループ"という声が上がっていたB組で、いきなりニュージーランドに敗れて暗雲が漂った韓国だったが、ルーマニア、さらにホンジュラスを相手に退場やPKにも助けられ、3試合終わってみれば10得点で1失点という数字で堂々の首位突破を果たした。

 ただ、試合展開に恵まれた2試合から実力を明確に測るのは難しい。1つ確実に言えることは、ホンジュラス戦でハットトリックを達成したエースのファン・ウィジョや、3得点を記録しているバレンシア所属のイ・ガンインを擁するチームがまとまってきているということだ。

 しかし、その韓国を持ってしてもメキシコは手強い相手だろう。

 日本戦ではキーマンのディエゴ・ライネスを封じられるなど、うまくハメられてしまったが、4-3-3をベースとする攻守の組織力は参加チームで1、2を争う完成度を誇る。そのなかで左ウイングを担うアレクシス・ベガが調子を上げており、オーバーエイジのFWヘンリー・マルティンも南アフリカ戦で待望のゴールを決めた。さらにジョーカー的な役割を担うウリエル・アントゥナも決め手がある。
 
 不安要素は中盤のカルロス・ロドリゲスが南アフリカ戦で一発退場してしまい、韓国戦に出られないこと。日本戦で負傷した左サイドバックのエリック・アギーレも復帰は難しいと考えられる。

 それでもA代表の守護神ギジェルモ・オチョアがゴールを守り、アンカーのルイス・ロモが力強く中央に構えるディフェンスは安定しており、ファン・ウィジョやイ・ガンインを持ってしても、こじ開けるのは簡単ではないだろう。

 実力が接近していると見られる両国。試合の流れ次第では延長戦、さらにはPK戦にもつれ込む可能性も十分にあるが、韓国はオム・ウォンサン、メキシコには左利きのFWロベルト・アルバラードなど将来性のあるタレントもおり、ラッキーボーイ的な存在が勝利を決定付ける試合になるかもしれない。

文●河治良幸

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