「日本はスペインやブラジルほどに強い」韓国メディアは“日韓戦回避”をどう伝えた? 自国の勝利は「完璧な作戦勝ち」

2021年07月29日 ピッチコミュニケーションズ

「6ゴールの“ゴール爆竹”」ホンジュラス戦大勝に安堵

韓国はグループステージ最終節でホンジュラスに6-0の完勝。グループ首位での決勝トーナメント進出を決めた。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 東京オリンピック・男子サッカーのグループステージ最終節が7月28日に行なわれ、グループBのU-24韓国代表はU-24ホンジュラス代表に6-0で勝利した。これにより、韓国はグループ首位での決勝トーナメント進出が決まった。

 初戦のU-24ニュージーランド代表戦で0-1とまさかの敗北を喫し、「グループ突破に"赤信号"が灯った」と危惧された韓国。それでも、4-0で勝利した第2節のU-24ルーマニア代表戦、そして今回のホンジュラス戦と大勝の連続で通過を決めただけに、韓国サッカーファンとしてはひとまずホッとしていることだろう。

 多くの韓国メディアも、次のようにホンジュラス戦の勝利を伝えている。
「"PK3つ+退場"ホンジュラスの自滅でキム・ハクボム号8強へ」(『聯合ニュース』)
「キム・ハクボム号、ホンジュラス戦で6ゴールの"ゴール爆竹"…グループ1位で8強入り」(『イーデイリー』)
 
 また、ホンジュラスが前回のリオ大会で敗れた相手ということもあり、
「リオの痛みを綺麗に…キム・ハクボム号、ホンジュラスを6-0で大破、グループ1位&8強進出」(『グローバル経済』)
「リオ大会の雪辱果たした太極戦士、3大会連続"ベスト8神話"」(『釜山日報』)
などと報じたメディアもあった。

 そんななか、『スポーツソウル』は6発大勝の要因を"完璧な作戦勝ち"と断言した。実際、韓国率いるキム・ハクボム監督はこの日、左サイドバックを本職とするキム・ジンヤを一列前で起用。右サイドのイ・ドンジュンとともにスピードのある選手を両翼に据え、サイドからホンジュラスの守備を崩した。こうしたキム監督の采配を、同メディアはこう評価している。

「キム監督はベテラン指導者らしく、状況に合わせた柔軟な戦術変化を駆使する。3年前のジャカルタ・アジア大会でもグループステージで敗北をもたらした3バックを果敢に放棄し、新たな戦術を用いて優勝を達成した経験がある。この日も第1~2節とは違う概念の戦術を駆使し、相手の虚を完璧に突いた。4-0になったあとは3バックの実験も試みて、トーナメントでの競争力を確保した」
 

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