「呪われている」チリ代表の“幻のゴール”にファンは悲嘆。現地メディアは「物議をかもすシュート」と疑念示す

2021年07月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

ゴールラインテクノロジー未導入は「なぜなのか分からない」と憤慨

健闘したものの、1勝もできず五輪を去ることになったチリ代表。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 東京オリンピックの女子サッカーは7月27日、各地でグループステージ最終戦の6試合を開催。宮城スタジアムでは、なでしこジャパン対チリの一戦が行なわれ、日本が1-0で勝利を収めた。

 田中美南のゴールで勝ち切った日本だが、大ピンチを迎えたのがスコアレスで迎えた68分だった。カウンターから押し込まれ、右サイドに展開したヤナラ・アエドからのクロスを、中央で待ち構えていたMFフランシスカ・ララが頭で合わせた。これはクロスバーを直撃し、ゴールライン上に落下。GKの山下杏也加が掻き出している。

 VARからの通知もなく、このシュートは結局ノーゴールと判定され、得点は認められなかった。チリ・サッカー連盟のTwitterではこの試合を実況していたが、「なんて憎い棒なんだ…」と綴り、そのあとに「確認された」と無得点であることをファンに通知。これに対して、「コパでもやられた! チリ代表はクロスバーに呪われている」「理解するのがつらい。悲しい」といった悲嘆に暮れた声が寄せられた。
 
 しかし、現地メディア『redgol』は「バーのせいで惨めな結果に」と伝えた一方で、該当のシーンを「物議を醸すシュートだ」と疑念を示している。

「アエドがチリ人らしいクロスを送り、ララがヘディングで合わせたボールはポストに当たって刺さった。ゴール!とチリ中のファンが叫んだが、VARもメリッサ・ポルハス主審も反応せず、認めなかった。画面の確認もしていない」

 さらに、現地局『T13』は「あれはゴールだったのか?」と打ちだし、「この大会の大きな問題だ」と指摘した。

「ボールは完全にラインの内側に入っていなかったようだが、VARからの主審への確認の通信もなく、SNS上では様々な疑問や怒りの声が上がっている。このような大舞台で、ゴールかどうかを客観的に判断するシステムがなぜ導入されていないのか、という戸惑いの声も聞かれた。チリの運命を左右する場面だっただけに、納得がいかないファンも多いのだ」

 角度によればゴールに入っているようにも見える場面だっただけに、客観的に判断できるようなシステムがあれば、ファンの疑念も生まれなかっただろう。これから始まる決勝トーナメントで同じような場面が生まれた場合、さらに議論を呼ぶことになるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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