積極采配が奏功の高倉監督、初白星の影響に言及「今日勝ったことで迷いが飛ぶ」【東京五輪】

2021年07月27日 サッカーダイジェスト編集部

「またここからはまた別の戦いになる」

高倉監督はチリ戦で、早めに攻撃的なカードを切る。試合後には安どの表情を浮かべた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 なでしこジャパンこと日本女子代表は7月27日、東京五輪のグループリーグ第3戦でチリ代表と対戦。1-0で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。

 1戦目のカナダ戦に引き分け(1-1)、2戦目のイギリス戦では敗戦(0-1)を喫していた日本にとって、決勝トーナメント進出のために是が非でも勝点が必要だった試合だった。

 高倉麻子監督は振り返る。

「前半から良い形を作れていたんですけど、なかなかやはりゴールを割ることができなかった。ただとにかく焦れずに貫き通して、我慢しながらの勝点3になったと思います」

 まさに我慢しながらの勝点3だった。立ち上がりから圧倒的にシュートチャンスを作りながらも、ゴールを奪えない時間が続く難しい展開となった。後半開始からはFWの田中美南を投入し、54分にはボランチの林穂之香に代えて、アタッカーの遠藤純をピッチに送り出した。
 
「とにかく点が欲しいという交代でした。全体的なバランスもありますし、それでも攻撃的な良いところを出していこうと考えました」

 こう意図を話す指揮官の攻撃的な采配が奏功し、77分に途中起用の田中が決勝ゴール。3試合目にして、チームはようやく初の白星を掴んでみせた。苦しんだ末の初勝利だけに、選手たちは不安や焦燥感を払拭できるだろう。

「やはり今日勝ったことでいろんな迷いであったり、そういったものが飛ぶと思う。またここからはまた別の戦いになりますし、一発勝負なので、十分相手を研究しつつ、自分たちのサッカーをもう一度やり続けたいなと思います」

 そう高倉監督は決勝トーナメントを見据えた。次戦の相手は優勝候補スウェーデン。初戦でFIFAランク1位のアメリカを打ち破った優勝候補の一角を打ち破れるか。指揮官の積極的な采配がポイントになるかもしれない。

構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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